2月10日はベルルスコーニ記念日 本田も苦言を呈するミラン買収30周年目の功罪とは

バロンドール受賞者10人獲得 

 しかし、13年シーズン途中にアッレグリ監督を解任して以来の迷走が今に至る。クラブレジェンドに当たるクラレンス・セードルフ監督、フィリッポ・インザーギ監督を矢継ぎ早に解任し、現在はシニシャ・ミハイロビッチ監督が指揮を執っている。

 そして、ベルルスコーニ会長のミランの特徴の一つが、潤沢な資金を生かした補強劇だった。現在までに同会長が移籍市場に投下した金額は7億1500万ユーロ(現在のレートで約930億円)とされる。これは、国内カップなどを含めて獲得した28個のトロフィー1つあたり、2500万ユーロ(現在のレートで約32億5000万円)にあたるという。

 初めて獲得した選手は、元イタリア代表MFロベルト・ドナドーニで、FWマルコ・ファン・バステンとFWルート・フリットの元オランダ代表コンビに始まり、ブラジル代表MFカカーやMFロナウジーニョ、FWロナウド、FWリバウドなど、これまでにバロンドール受賞経験者を10名獲得してきた。

 さらには、フリット、ファン・バステンと並んで“オランダトリオ”と呼ばれたMFフランク・ライカールト、元ポルトガル代表MFマヌエル・ルイコスタやイタリア代表MFアンドレア・ピルロなどもチームに華やかさを加えてきた選手たちだ。

 トップ下を置く2トップシステムをこよなく愛する名物会長は、現場介入の鬼としても知られる。専用のヘリコプターでミラネッロ(ミランの練習場)に降り立ち、選手たちを激励した後に監督に対して自らの意向を強烈に押し付けるのは恒例行事だった。政治家としてイタリア首相も務めながらミランへの愛は変わらず、時に歯に衣を着せぬ発言で物議を醸しながらも「ミランにベルルスコーニあり」を世界中に印象付けてきた。

 

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