名手シャビ、ACLプレーオフで悪夢のPK失敗! カタール強豪は本大会出場権逃す

94年W杯決勝戦の天才バッジョのようなドラマ

 延長戦に入ってもスコアは動かず、試合はPK戦へ突入。ここで悲劇は起こった。シャビはアル・サッドの最初のキッカーとして登場した。ところがこの名キッカーにもプレッシャーがあったのか、シュートは大きく枠の上へと外れてしまった。その軌道は1994年アメリカW杯決勝、ブラジルvsイタリアでのPK戦でロベルト・バッジョが失敗したシーンを想起させるものだった。

 傷心の主将を救おうと、GKアル・シーブが相手の3人目、5人目のキックをストップするなど、アル・サッドは最後までACL出場への執念を燃やした。しかし7人目サンハジのシュートはクロスバーに阻まれ、万事休す。優勝した2011年以来となる本戦出場権を逃す最悪の結末となった。

 アジアの舞台で大きな失意を味わったシャビ。2011年のACL優勝チームも本大会に出場することができなかった。バッジョが当時、「PKを外せることができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ」との名言を残している。痛恨のミスだが、百戦錬磨の司令塔にとっても、大きな教訓となったかもしれない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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