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イタリア地元紙の記者が見る本田の現在地 先発定着か、それともベンチ要員か
「本田の不利な点は本来のポジションではないということ」
一方、ライバル紙ガゼッタ・デロ・スポルトのファビアーナ・デッラ・ヴァッレ記者も本田のインザーギ政権での先発固定について時期尚早という考えを示す。
「今季はリーグだけだから、試合数が少ない。イタリア杯があるけれど、それが懸念材料。重要なことはインザーギ監督がどういう起用をするか、による。彼の好きなポジションはトップ下の司令塔だ。現在のインザーギのフォーメーションには純粋な司令塔という位置は存在しない。どうやって起用すればいいか試していたところで、3トップの右で監督は起用している。あるいは中盤での起用も今後あるかもしれない」
前監督のクラレンス・セードルフは本田をトップ下でほとんど起用せず、ブラジル人司令塔カカにそのポジションを託した。4-3-3システムではトップ下は当然存在しないが、本田は試合の局面によって中央にも進出することで、自らのカラーを打ち出そうという姿勢も見せている。
「本田の不利な点は本来のポジションではないということ。メネズをミランに連れてきたのはインザーギ。ヨーロッパのカップ戦に出場できない今季は公式戦が限られていることも、本田にとっては不利。プレーチャンスを手にできることが難しくなる」
同記者はポジションの問題に加え、今季パリ・サンジェルマンから加入したウインガー、メネズがインザーギ監督の肝入りの補強だったことを指摘している。合宿では故障で出遅れていたメネズだが、徐々に調子を上げている。
プレシーズンで活躍しても、やはり公式戦で結果を残さなければカルチョの国ではさしたる意味は持たないのだろうか。昨季の雪辱を晴らさなければいけない本田にはさらなる奮起が期待される。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web