「日本の練習は長すぎる」 メキシコ在住コーチが語る、両国の育成環境の違いとは?

ケレタロの下部組織の練習場の壁には、トップに上がっていった歴代の選手たちのユニホームが名前入りで描かれている【写真:福岡吉央】
ケレタロの下部組織の練習場の壁には、トップに上がっていった歴代の選手たちのユニホームが名前入りで描かれている【写真:福岡吉央】

欧州の戦術をそのままメキシコに当てはめるのは「無理」

 メキシコ人は映像編集が苦手で、専門分野でもないため、映像分析を自分でやらない監督も多く、逆に西村氏にとってはゼネラリストとしてなんでもこなせる日本人の特徴を生かせるのだそうだ。

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 メキシコでは時差の関係で、ランチタイムにUEFAチャンピオンズリーグや欧州各国リーグのナイターの試合をテレビで見ることができるため、欧州サッカーの浸透度は高い。そして、もっと欧州のサッカー先進国を見習うべきだという考え方も徐々に広がってきている。給田氏は言う。

「欧州の戦術をそのままメキシコに当てはめるのは、(メキシコ人の)性格的に無理。集中力が続かないし、噛み砕いて指導しないといけない」

 海外の良いものをそのまま導入するのではなく、その国に合ったやり方で、自国流にアレンジして取り入れる。自国の文化を尊重しながらも、世界の頂点を目指すために変わろうとしていく姿は、日本にとってもヒントになるかもしれない。

(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)



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