名将アンチェロッティ、ブラジル代表MFカカの第一印象を回顧 「現代サッカー界のモデル」
当時21歳にして、最初の練習で「すでに違うレベルの選手」と感じたと回顧
イングランド1部エバートンを率いるカルロ・アンチェロッティ監督が、古巣であるイタリア1部ACミランの公式チャンネルに登場。自身が率いたチームにやってきた元ブラジル代表MFカカの衝撃と、“クリスマスツリー”と呼ばれたシステムが生まれた理由を話した。
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アンチェロッティ監督は現役時代にパルマ、ローマ、ミランといった名門でプレーし、地元イタリア開催の1990年ワールドカップ(W杯)にも出場している。そして引退後、パルマに続く古巣として率いたのがミランだった。初年度は途中就任だったが、3シーズン目になった2003年の夏にカカが加入した。
前シーズンにチームがUEFAチャンピオンズリーグ(CL)を制したなかで契約の決まった当時のカカについて、アンチェロッティ監督は「強化部からの情報以外、よく知らなかった」と話す。しかし、21歳の若者から受けた衝撃をこう話した。
「聞いていたのは、トニーニョ・セレーゾのようなタイプだということ。ただ、実際にはかなり違うと感じた。最初の練習で、すでに違うレベルの選手だというのを見せた。スピードがあって、印象的なプレーをしていた。実際に人々に驚きを与えただろうし、インパクトも強かったはずだ。現代サッカー界のモデルとして認知されただろう」
鹿島アントラーズを率いたことで日本での知名度もあるセレーゾ氏は、1970年代から90年代に活躍したブラジル人MFで、イタリアではローマとサンプドリアでのプレー経験がある。その名手に例えられたというエピソードを持つカカだが、最初のトレーニングで才能を見せつけたという。テクニックとスピード、得点力を兼ね備えた新時代のトップ下として世界中にインパクトを与えたのは事実だろう。
そして、アンチェロッティ監督は4-3-2-1と選手を並べて「クリスマスツリー」と呼ばれたミランのシステムについても言及。「私たちにはカカに加えてリバウドとルイ・コスタがいた。そして、フィリッポ・インザーギが怪我をしてしまった。そのことが、私に“ダブル・トップ下”というアイデアを与えたんだ」と、舞台裏を明かしている。
この2000年代前半から中盤の黄金期を最後にミランは栄光から遠ざかっている。その素晴らしい輝きを見せたチームを作り上げたアンチェロッティ監督と、その中心にいたカカの存在はミランにとって歴史の1ページになっている。