FC東京時代の強化担当が語る長友がたどった「成長のための五箇条」
成長を支える5つの条件
長友佑都は、今季もセリエAの名門インテルで世界最高のサイドバックを目指して戦う。イタリアで5シーズン目を迎える長友の成長過程を見守った人物がいる。FC東京の立石敬之強化部長は、5つの条件を次のように挙げ、彼が歩んできた道について口を開いた。
1・自己表現力
2・吸収力と感度の良さ
3・確固たるロードマップ
4・刺激と出会い
5・強運を引き寄せる行動
「そう言えば」と言って立石は、2010年ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会後、長友佑都に語りかけた言葉をなぞった。
「W杯はほんの2、3週間だけど、次からは世界と毎週ぶつかり合う。W杯で対戦した強烈な選手たちを相手に毎週プレーができる。待ち望んだW杯の世界が日常に変わっていくんだぞ。ワクワクするだろ、佑都」
その話を聞いた長友は「良いッスね」と、人懐っこいあの笑顔を見せたという。
長友の成長曲線をたどっていくと、一貫して出会いと刺激によって成長していることが分かる。しかも、ここまでのキャリアでそれが途切れたことがない。いつもの風景や安住とは無縁だった。彼の驚くような変化は、いつも不思議な巡り合わせと隣り合わせだった。