英記者が語る“香港のコロナ禍” Jリーグへの“解決案”を提言「シーズン進行の最良の手段」
英記者が提言するJリーグの“解決案” 「日本ほどの規模を誇る国が…」
新型コロナウイルスの感染者数は制限できたにもかかわらず、2020シーズンの香港リーグにとっては大打撃となった。他の大多数の国々(欧州、アメリカ、場合によって日本)では、状況はさらに悪化している。結果的に、厳格な対策に取り組まないままサッカーだけでなくあらゆるスポーツイベントが近い将来どのように復興するのか見極めるのは非常に困難だ。そして、観客を動員した試合が実施される可能性はほとんど期待できない。
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香港のサッカーファンが見てきたように、ファンなしで行われた試合では、激しさがほぼ損なわれてしまう。過去20年間でリーグ戦の観客が減少していたが、それは顕著だった。静寂のスタジアムで選手同士のやりとりを聞くのも興味深いことではあるが、目新しさはすぐになくなってしまうものだ。だが、誰もがサッカーの復活を望んでいる。サッカーの欠如は、人生を平凡なものとしてしまう。日本ほどの規模を誇る国と香港のような都市では、サッカーを復活させるために取り組むべき方法は大きく異なってくる。
選手、監督、その他の全員が一つの会場に集まり、完全隔離の状態でJリーグの試合を行うというアイデアが、おそらくシーズンを確実に進行するための最良の手段だろう。感染の拡大力と速さ、またはそれ以外の問題を制限できるかどうか次第となってくる。しかし、試合が以前と同じ形で行われ、ファン、メディア、チームが満員のスタジアムを巡って日本中を横断する案は現段階で回避することになるはずだ。現在、あるいは近い将来でも、そのような行動を推奨するのはあまりに無責任と言えるだろう。正常な活動は、ここからまだまだ長き道のりだ。
(マイケル・チャーチ/Michael Church)
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。