「永遠に心に残る夜」 名FWインザーギ、ミラン時代の“劇的勝利”回想「今でも感動する」
優勝した02-03シーズンCL準々決勝アヤックス戦、後半ATの決勝ゴールを“演出”
かつてACミランでプレーした元イタリア代表FWフィリッポ・インザーギは、長年ミランの番記者を務めるカルロ・ペッレガッティ氏のインスタライブに登場。17年前の4月23日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第2戦ミラン対アヤックス戦について語り、「永遠に心に残る夜」と振り返った。イタリアメディア「フットボール・イタリア」が伝えている。
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2002-03シーズンは、ミランにとっても忘れられないシーズンの一つとなった。CLでは準決勝でインテルとのミラノダービーを制すと、決勝ではユベントスをPK戦の末に破って9年ぶりの欧州制覇を手にした。
数々の名勝負のなかで、インザーギの思い出として残っているのが準々決勝第2戦のアヤックス戦だという。アウェーでの第1戦を0-0で折り返して迎えた本拠地サン・シーロでの第2戦、勝利を目指した試合は激闘となった。
「17年も前のことだとは信じられないよ。今でもそのことを考えると感動するんだ」と語り出したインザーギ氏は、当時を振り返り「昨日のことのように感じる。永遠に心に残る夜だ。面白いのは、アテネでの決勝戦はともかくとして、ミランの人に私のゴールの中でどれが一番好きだったかと尋ねれば、アヤックスとのアディショナルタイムの1点と答えるだろうけど、あれは私には当てはまらないよ!」と主張した。
というのも、点の取り合いとなった一戦は、後半33分にアヤックスのMFスティーブン・ピーナールのゴールで2-2の同点に。この時点で、アウェーゴールで上回るアヤックスの勝ち上がりが決まる状況となっていた。その後、総攻撃を仕掛けたミランは後半アディショナルタイム、ついにゴールをこじ開ける。後方からのボールがペナルティーエリア内のインザーギのもとに流れてくると、稀代の点取り屋は高く弾んだボールに合わせてジャンプ。相手GKよりも一瞬早く右足で合わせると、ループシュートがゴール左隅へ吸い込まれていく。インザーギの殊勲の決勝弾と誰もが思ったが、ゴール直前に詰めていた元デンマーク代表FWヨン・ダール・トマソンが触っており、公式記録ではトマソンの得点になっているのだ。そうしたこともあって、改めて自分のゴールではないと強調している。
またインザーギは、「今思えば、もしかしたらラインズマン(副審)がミスをしてオフサイドになっていたかもしれない。そのシーズン、ミランはCLを制した。時々、サッカーは本当に信じられないようなことが起こるよ」と語り、忘れられない一夜になったことを明かしている。
02-03シーズンの欧州制覇は、アヤックス戦でのインザーギ氏の“アシスト”があったからこその栄冠だった。