浦和社長、新型コロナの影響に言及 昨季入場料収入は23億円…「存続に全力を尽くしたい」
株主総会後に立花社長がオンラインで取材対応 「経営への大きな影響は避けられない」
浦和レッズの立花洋一代表取締役社長は24日、株主総会を終えた後にオンラインで取材対応を行い、現在の新型コロナウイルスの影響で公式戦がストップしていることについて「経営への大きな影響は避けられないと予想している」と話した。
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立花代表はWEBを利用したものになったという株主総会を終え「沖縄キャンプから順調にスタートした矢先、新型コロナウイルスの影響で活動が停止している。感染拡大の防止に協力して公式戦の再開に協力したい。経営への大きな影響は避けられないと予想しているが、クラブ一丸となって浦和レッズの存在意義を確認し、存続に全力を尽くしたい」と、全体の方針について話した。
浦和は合わせて2019年の経営情報を開示したが、昨季の入場料収入は23億円だった。現在は試合がストップしたうえで、再開する場合も無観客試合が想定されていることがJリーグの村井満チェアマンから言及されている。立花代表は「当初計画では昨年並の23億円を上回るくらいの計画にしていた。それがなくなることにつながると理解している」と危機感を示した。
「どこのクラブも同じだと思うが、パートナー(スポンサー)企業からの収入、入場料収入、グッズ収入、リーグからの分配金が4本の柱。それは、いずれもリーグ戦の開催が前提にある。試合のできない状況で大きなリスクを抱えていると認識している。収入をいかに減らさないかと、費用をいかに削減するか。クラブの中でプロジェクトチームを立ち上げ、一体となって取り組んでいる」
そのうえで、収入面については「唯一、増えるとすればEC(電子商取引)の部分。スタジアムで物を購入できず、オフィシャルショップでの販売もなかなかできない。インターネット通販に関しては増やせると思うので、全員でいろいろなアイデアを出したい」と話した。
支出に関しては、欧州ではビッグクラブを中心に選手たちの給与カットが続き、日本でも北海道コンサドーレ札幌が選手たちから給与カットの提案をしている。ただし立花代表は、現時点で「固定費は浦和だけでなく大きな課題。なるべく給与に手をつけず事業を継続するためにスケジュールやプロトコルに手をつけている」と話し、可能な限り手をつけない考えを示している。
村井チェアマンが首相官邸においてクラブ施設のPCR検査への提供といった協力方針を話したとされるなか、立花代表は埼玉県やさいたま市との間では「依頼があれば、いくつかある拠点のうち適切な場所をPCR検査に提供するが、さいたま市との話では拠点も多いとのこと」と、喫緊の課題にはなっていないと明かす。一方で「詰めている最中ではあるものの、依頼されていることもある」と、地元との協力は惜しまない考えを示した。
大槻毅監督以下、選手たちを含めた現場では「今できることをしっかりやろう」を合言葉にしていると明かした立花代表は、「クラブとしては『ステイ・ホーム』を訴えて、感染拡大を防ぐことに協力したい」と話した。国内でも有数の予算規模を持つ浦和だけに、新型コロナウイルスの影響がどの程度まで表面化するかもまた、一つの大きな指標になりそうだ。
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(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)