闘莉王はなぜYouTuberになったのか 「スケールが違う」ブラジルから日本へ届けたいこと

知られざる地元での生活…釣り人にカウボーイ? 「すごく若返った」

 故郷ブラジルで新たな人生を歩んでいる闘莉王氏。現役時代は規則正しい生活を送っていたが、地元では家族に囲まれながら自由な日々を過ごしているという。17歳の時に単身で日本へ渡った闘莉王氏にとっては、ブラジルでの生活はまるで“少年時代”に戻ったよう。プロサッカー選手時代とは違い、大自然の中、楽しみながら暮らしている。

【PR】ABEMA de DAZNでラ・リーガの久保建英など欧州サッカーの注目試合ハイライトを全試合無料配信!‘;

「日本ではプロサッカー選手として生活していたうえで、試合に合わせて規則正しいスケジュールがあった。なかなかやりたくてもやれないことがたくさんあった。街に信号もない田舎でもすごく楽しいし、日本にいない動物と触れ合うこともできる。釣りを取っても、スケールが違う。大自然の中で生きていくのはすごく楽しい。地元の友だちと過ごす楽しい時間も見てもらいたい。もちろん引退してもサッカーは楽しい。人生の半分以上はサッカーをやってきたからこそ、ここまできた」

 現在は新型コロナウイルスの影響で外出しづらいものの、感染拡大前の生活リズムは自由そのものだった。

「友だちを誘って釣りに行ったり、『今日は馬に乗ろう』とか、『牧場に行こう』とか、何もしないで家にいようとか自由に生きられる」

 第二の人生を模索していくなかで、見出した新たな道――。それでもやはり挑戦することへの情熱は尽きないようで、今は競走馬の調教師としても猛勉強をしているという。

「乗られたことのない馬に乗る。僕も勉強しているところだけど、どうやってアプローチすれば暴れないか、どう綱を引っ張れば左右に曲がるか、どういう時に足を入れれば走ってくれるか、とかを勉強している。すごく若返った感じ。今までDFとして周りに指示を出していた人間としては、馬にシグナルを出されるようになるというのも新鮮。物事を学べるのは楽しいなと改めて分かりました」

 今後は自身のYouTubeを通して、ブラジルでのサバイバルライフを配信していく予定だ。サッカーについては「いやあ、もうおっさんになっているからね、考え方も古風。ヘディングでどれだけゴールを入れていたか、そんな自慢も恥ずかしいね」と、笑顔で“闘莉王節”を披露した。

 最近ではYouTubeチャンネルを開設するサッカー選手も増えてきたが、ブラジルから動画を通して人々に幸せを与えることができれば――。そんな生きがいに目覚めた闘莉王氏。「今は地球全体が大変な時。ブラジルだけでなく、日本の人たちも心を一つにしてこの危機を乗り越えなければいけない」と語る。新型コロナウイルスの感染拡大はブラジルでも続いているが、南米ならではの動物や魚、本場のサッカーライフを「ステイ・アット・ホーム」の日々を送る日本の人たちに伝えていきたいと思っている。

 ピッチ上で熱く、時には厳しく仲間を鼓舞してきた闘将は、今後もYouTubeチャンネルを通して日本のファンに恩返しを続けるつもりだ。

page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング