韓国Kリーグが5月開幕か コロナ禍の“日中韓”を現地紙比較、Jリーグは「お手上げ状態」

上海上港のFWフッキ、全北現代MFキム・ボギョン、横浜F・マリノスFW仲川輝人【写真:Getty Images】
上海上港のFWフッキ、全北現代MFキム・ボギョン、横浜F・マリノスFW仲川輝人【写真:Getty Images】

韓国政府の方針に基づき、最短で5月第2週の開幕へ Jリーグは「開店休業状態」

 韓国のKリーグが、いよいよシーズンを開幕させるかもしれない。韓国プロサッカー連盟は21日、「5月第2週の週末(9日)を第1候補、第3週の週末(16日)を第2候補と設定し、シーズン開幕を準備する」と明かしたという。韓国紙「スポーツ東亜」が報じている。

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 今季のKリーグは当初、2月29日に開幕予定だったが新型コロナウイルスの感染拡大により無期限の延期が続いていた。ここにきて大きく状況が変わったのは、政府の方針が引き金になっている。

 記事では「このように早期開幕を決定したのは、チョン・セギュン国務総理の発表がきっかけになった。19日に新型コロナウイルスの対応の体制と関連し、『屋外スポーツも無観客試合のように、危険度を低くすれば可能だと思う』と語り、社会的に距離を置く行為が緩和されるとともに、プロスポーツ開幕の可能性を示唆した」とし、政府発表が動機になったと報じている。

 そのうえで「これは韓国、中国、日本など北東アジア3カ国の中で、最も早い措置だ。実際、新型コロナの感染拡大の被害を最も受けたのは3カ国のプロサッカーだ。韓国と中国は今シーズンの開幕を予想できない状態で、日本は1試合を消化しただけで延期が続いている」と伝え、東アジアで先駆けて開幕を迎えられる可能性が高まっていることをアピールしている。

 同紙はまた日本のJリーグの現状について、「状況が最も深刻だ。2月22日に開幕戦を行った後、開店休業状態だ。時間が経つにつれ、新型コロナの拡散スピードが速くなり、お手上げ状態だ」とし、日本の感染拡大がJリーグの再開を遅らせていると伝えている。

 ただ、Kリーグも安心できる状況ではないのは確かだろう。開催した後にコロナ感染者が出れば、世間からの批判は免れない。そんななかでもプロスポーツ開催の口火を切ろうとしているKリーグが、無事に開幕を迎えられるのか注目したい。

(金 明昱 / Myung-wook Kim)



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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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