ジダンの“頭突き被害者”、元伊代表DFが当時一番傷ついたことは? 「私は同胞から…」
06年ドイツW杯決勝で起こった“事件”についてマテラッツィ氏が言及
2006年のドイツ・ワールドカップ(W杯)決勝で、レアル・マドリード監督である元フランス代表FWジネディーヌ・ジダン氏から“頭突き”を食らった元イタリア代表DFマルコ・マテラッツィ氏が当時を振り返り、母国から批判を受けたことが一番苦しかったと述べている。スペイン紙「マルカ」が伝えた。
この“頭突き事件”が起こったのはフランスとイタリアが対戦した2006年のW杯決勝。試合は前半7分、獲得したPKをジダンが冷静に決めて先制するが、イタリアもセットプレーからマテラッツィが合わせて同点に追いつく。そのまま膠着状態に入り、90分で決着がつかず、延長戦に突入した。
迎えた延長後半5分、イタリアゴール前でマテラッツィがジダンを後ろから抱え込むようにマーク。ボールがクリアされ、自陣に戻ろうとするジダンに対して、マテラッツィが言葉を投げかけると、激昂したジダンは行く手に回り込んで相手の胸元に頭突きを見舞った。この行為でジダンにはレッドカードが提示されて一発退場処分。1人少なくなったフランスはPK戦の末に敗れ、W杯のタイトルを逃した。
マテラッツィ氏はソーシャルメディアで、「ジダンはフランスから擁護されていた。しかし、私は同胞から裏切られたんだ。私にとって彼らは真のイタリア人ではない。私は常にイタリアのトリコロールを守ってきた。彼らの批判が最も傷ついた」と述べ、「彼らは私が踏んだピッチにキスをするべきだ。なぜなら、同点ゴールを決めたのはこの私だから」と続けている。
また、ジダンを激昂させた理由についても言及。「私は愚かなことを言ったが、あのような反応を引き起こすようなものではなかった。ローマやナポリ、ミラノ、パリではもっとひどい言葉を聞く」とし、事実は「彼の姉のことを言ったんだ。新聞が報じたように母親のことは言っていない。私の母は私が15歳のときに亡くなっているので、絶対にそのように成り下がるようなことはしない」と説明していた。