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悪童扱いはお手の物!? リバプールのロジャース監督がバロテッリ加入を冗談交じりに「トラブルだ」
3時間半に及ぶ会談
リバプールのブレンダン・ロジャース監督は、日本時間の26日、マンチェスター・C戦で1-3で敗れた後、衛星放送のインタビューでACミランから移籍する問題児としても有名なイタリア代表FWマリオ・バロテッリに「これがラストチャンス」と更正した姿を示すことを求めた。
1600万ポンドの移籍金で加入の決まったバロテッリは、かつて活躍したイテハド・スタジアムの客席から試合を観戦した。マンチェスター・C時代にはピッチ内外で数々のトラブルを起こし、ロベルト・マンチーニ元監督と殴り合いのけんかもした。悪童の英国凱旋について、ロジャース監督はまず一言。「トラブルだ」と語った。
敗北の屈辱にもユーモアを交えながら、バロテッリについて初めて具体的に言及し、スタジオの爆笑を誘った。その緩んだ表情を再び引き締めると、指揮官は「最高の才能の持ち主だ。われわれのチームにはイングランド代表の背番号9(スターリッジ)とイタリア代表の背番号9がそろったことになる」と戦力として大歓迎した。
その一方で、「これがビッグクラブでプレーするラストチャンスだろう。成熟した姿を見せなければいけないし、ここで落ち着きを見せなければいけない。安定したパフォーマンスでチームの助けにならなければいけない」と厳しい言葉を並べた。
ミラン時代の半分の年俸という大減俸を自ら受け入れ、凋落したセリエAの名門よりもリバプールを選んだバロテッリ。だが、正式サインの前にはロジャース監督と3時間半にも及ぶ直接会談を持ったという。更正や、サッカーに対する意欲、勝利への渇望を直接確認したもようだ。
「時間がたてば分かる。もちろんリスクは存在する。彼はわれわれの文化にフィットし、人間として成長する必要性を理解している。われわれが誰を獲得しようとしているのかは理解している。リスクも計算したが、彼自身の様子に勇気付けられた。彼もこれまでのほころびや失敗を理解している。彼の助けになる最高のクラブがあるとすれば、リバプールしかない」
ロジャース監督はそう胸を張った。かみつき事件などで問題を起こしたウルグアイ代表FWルイス・スアレスを擁護し続け、昨季リーグMVPとなるまでに活躍を支えた。バルセロナに去ったスアレスを愛したリバプールは、悪童が輝く場所として最もふさわしいのかもしれない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web