新加入エリクセンの現実は「ベンチ要員」 インテルでの“ノルマ”を伊メディアが指摘
半年前倒しで移籍金24億円を支払って獲得するもここまでは控え要員の域を出ず
デンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンは、昨冬の移籍市場でイタリア1部・セリエAの強豪インテルに移籍したものの、新型コロナウイルスの感染拡大による中断までは目立った活躍をしていない。イタリアのサッカー専門サイト「トゥットメルカートウェブ・コム」は、ベンチ要員を示す「パンキナーロ」と表現し、そこからの脱却が必要だと論じている。
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エリクセンはイングランド1部プレミアリーグのトッテナムと、今季終了後に契約が満了する見込みだった。そのため、多くのクラブが夏の“ゼロ円移籍”を視野に入れて水面下で条件交渉を行っていたが、インテルは半年間の前倒しで移籍金2000万ユーロ(約24億円)を支払って獲得に成功していた。
しかし、アントニオ・コンテ監督の下で今季好調なインテルに入団してアジャストするのは容易でなかった模様だ。ポジション的な問題もあり、リーグ戦4試合と出場機会は多くない。記事では、その現状を「ユベントスのクリスティアーノ・ロナウドに対する目玉としてインテルに加入したものの、現実はパンキナーロだ」として、中断が明けた際には中心的な活躍をすることが求められると触れている。
「アントニオ・コンテのメカニズムを実際に理解しようとすることだ。セリエAが再び開始する場合、エリクセンは常にそこから、つまりベンチからスタートしなければならない。彼はこのインテルで、できるだけ早く日の当たる場所を得る義務がある。再開からの数か月間、彼はさらに何よりも最高のエリクセン、つまり1月の終わりからインテルで見られるはずだった美しく決定的で、さらに継続性のある選手であることを示さなければならない」
エリクセンの加入により、コンテ監督がシステム変更も視野に入れると報じられていたが、実際には“エリクセン・システム”を構築するまでには至っていない。イタリアを知る識者から「セリエAにアジャストするのには時間が必要だ」と指摘され続けたエリクセンの移籍だが、現状はその心配が的中してしまっている。トッテナムで見せてきた最高級のプレーメーカーが本領を発揮する瞬間は、多くのファンが待ち望んでいるはずだ。