F・トーレス、リバプール時代の「信じられないゴール」に再脚光 「史上最高」「美しい」
2009年のブラックバーン戦で決めた鮮やかなボレーシュートをリバプール公式が公開
元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスは昨年8月、サガン鳥栖で現役生活にピリオドを打った。古巣リバプールの公式SNSは11年前の伝説的なボレーシュートに脚光を当て、動画を公開している。
アトレティコ・マドリードの下部組織で育ったトーレスは、2000-01シーズンにトップチームでデビュー。19歳にしてキャプテンを務めるなど中心選手になった後、リバプールに移籍。その後、チェルシー、ACミラン、アトレティコ復帰などを経て、18年7月に鳥栖に加入した。昨年は負傷でも苦しみ、8月に現役を引退。スペイン代表時代の盟友であるヴィッセル神戸MFイニエスタとの対戦となった同23日のJ1第24節神戸戦(1-6)がラストゲームだった。
欧州で輝かしい実績を残したトーレスだが、特にリバプール時代は初年度に公式戦33得点を記録するなど、チームのエースとして君臨。2010-11シーズン途中にチェルシーへと移籍するまで、公式戦142試合81得点の数字を残している。今回、リバプール公式がスポットライトを当てたのは、2009年4月11日にホームで行われたブラックバーン戦(4-0)での一撃だ。
試合開始早々の前半5分、元イングランド代表DFジェイミー・キャラガーの自陣からのロングボールに反応したトーレスは、ディフェンスラインの裏に抜け出す。追いすがるDFを巧みにかわしてペナルティーエリア内で胸トラップすると、ゴールの方向を向いていない状態から腰を捻り、ワンバウンドしたボールを右足でボレー。元イングランド代表GKポール・ロビンソンの頭上を越えて落ちるドライブシュートとなり、鮮やかな弾道でゴールネットを揺らしている。
この試合では元デンマーク代表DFダニエル・アッガーも後半38分に弾丸ミドルを沈めており、リバプール公式は「トーレスのボレー、アッガーのロケット。2009年の今日、2つの信じられないゴール」と綴っている。コメント欄では「クラブ史上最高のストライカーの1人」「美しい」「トーレスのゴールで一番のお気に入り」「全盛期のトーレスは宇宙人だった」と多くの反響が寄せられていた。
リバプールのレジェンドとして歴史に刻まれているトーレス。数多のゴールの中でも選りすぐりの一撃は、まさに“ゴラッソ”という言葉がふさわしいものだった。