香川はマタの控え 3-4-1-2でファン・ハールが示した香川の適性
「香川は“10番”の選手」と断言したファン・ハール
キャリック、エレーラ、フェレイニが故障している状況で、ヤヌザイをボランチ起用したのは分かる。
ファン・ハール監督は、1-1で引き分けたサンダーランド戦終了直後の会見で、後半18分にベルギー代表MFをフレッチャーのサブとして送り出した理由について、「あの位置から(前線に)クリエイティブなパスが欲しかった。そこでヤヌザイを使った」と19歳ウインガーのボランチ起用を説明した。
しかしそれなら――ボランチからの「クリエイティブなパス」という注文なら、あそこで香川という選択もあったのではないか。
この質問にオランダ人指揮官は、「クリエイティブなプレーができるということなら、それ(香川起用)は正しい」と話したが、「しかし、アメリカで香川をあの位置で使ったが、私の望み、哲学にかなうプレーができなかった」と語り、ヤヌザイを香川に優先してボランチ起用した理由を明かした。
またファン・ハール監督は、「香川は“10番”の選手」と断言。そして「10番はマタがプレーしている」と語り、香川は“マタの控えのトップ下”というチーム内の立ち位置を鮮明にした。
さらにファン・ハール監督は、香川とボランチ起用に関して「話し合った」と打ち明けている。ということは、これはいずれ本人に確認しなくはならないが、香川本人も監督との話し合いの中で、ボランチ起用に難色を示した可能性もある。
オランダ人名将は、この試合も開幕戦と同様、3-4-1-2のフォーメーションでスタート。基本的にこれが今季のマンチェスター・Uのシステムであることを示した。
このシステムで香川の適性ポジションは「トップ下しかない」というのがファン・ハールの判断だ。
香川が加入した一昨季、そして昨季も、マンチェスター・Uは4-2-3-1を基本フォーメーションとして採用していた。
日本代表MFは、このシステムならトップ下をルーニーやマタに譲っても、1.5列目のサイドで起用されていた。