プレミア3クラブの“給与カット策”に政界から非難 「受け入れがたい」「モラルが欠如」
選手以外のスタッフ給与カットを決めたトッテナムら3クラブが批判の対象に
世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により、各国のリーグ戦は先の見えない中断を余儀なくされている。それに伴い給与カットについても話題になることが増えているなか、イングランド・プレミアリーグの数クラブが選んだ“カット策”はサッカー界の外からも批判を浴びる事態となっているという。米スポーツ専門局「ESPN」が報じている。
中国・武漢市が発生源とされる新型コロナウイルスは欧州でも感染が拡大し、主要リーグは中断に追い込まれた。今も収束の目処は立っておらず、シーズン中止を求める声も出てきている。
そんななか、プレミアリーグのトッテナム、ニューカッスル、ノリッジ・シティの3クラブは、選手以外のクラブスタッフの給与カットを決定。リーグ中断期間の収益減少に対応しようと試みている。
この決断が、英国内で物議を醸しているようだ。「ESPN」によると、ロンドン市長のサディク・カーン氏とデジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)の委員長を務めるジュリアン・ナイト氏は、選手には通常通り報酬を払い続ける3クラブの決定を非難。カーン氏は次のように語っているという。
「私の考えは、弱者こそ常に救済されるべきだということ。選手たちは非常に高い給与を受け取っており、多くを負担できる。彼らにははるかに及ばない給与で働いている周辺の人々よりも先に、手本となるべき存在のはずだ」
そして、ナイト氏は「受け入れがたい決断だ」と一刀両断。「この国のサッカーにおける経済がいかに狂っていて、モラルが欠如しているかを示している」として、現実離れした金額が動き続けるサッカー界の感覚が麻痺していると指摘した。
スペインの強豪バルセロナは選手たちが70%の給与カットに応じたと報じられ、他のビッグクラブも同様の措置を取る可能性が伝えられている。世界屈指の人気を誇り、選手の給与もタレントの質も高いプレミアリーグ。トッテナムのダニエル・レヴィ会長は選手の給与カットの可能性にも言及しており、今後は他国リーグの動きに追随することもありそうだ。
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(FOOTBALL ZONE編集部)