ミランOB、古巣の性急な“若返り”に苦言 方針転換を繰り返す現状には「混乱を感じる」
経営サイドとの意見が食い違い、ボバン氏は解任…OBのアルベルティーニ氏が提言
イタリア・セリエAの名門ACミランの黄金期を支えたOB、元イタリア代表MFデメトリオ・アルベルティーニ氏が、米ファンド「エリオット・マネジメント」とイヴァン・ガジディス最高経営責任者(CEO)が推し進める若手への切り替えに、自身の経験をもとに必要な条件を提言している。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が報じている。
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ミランは今季から強化部門の幹部に据えたOBの元クロアチア代表MFズボニミール・ボバン氏と元イタリア代表DFパオロ・マルディーニ氏のコンビが、経験豊富な選手も必要という信念から冬の移籍市場でかつてのエース、38歳の元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチを獲得した。しかし、経営サイドはさらなる若返りを図り、さらには来季の監督人事を巡っても意見が対立。結果的にボバン氏が解任されることとなった。
そうしたなかでアルベルティーニ氏は、自信が若手だった時期に“オランダ・トリオ”と呼ばれたルート・フリット、マルコ・ファンバステン、フランク・ライカールトといった実力も経験も確かな選手たちとともにプレーしたことを回想し、こう話している。
「若手への投資は正しいが、イタリア人の若手だけでは十分ではない。若手を成長させるために言えば、若手に欠けているのは継続性だ。そして、帰属意識を持たせるためにはイタリア人が必要だ。私は強力なチーム、オランダ人たちなどのおかげで勝利の経験を積んだ。この帰属感と経験豊富なプレーヤーの両方がいなければ、イタリア人の若手を育てていくという方針は成り立たない」
また、内部対立に陥った状況について「ボバンの解任からは、私はミランの混乱を感じる」としたうえで、毎年のように方針が転換されていく現状に苦言を呈した。
「ボバンという有効な要素を失ったように見える。うまくいかない部分が多い場合、犯人探しをすることに意味はない。誰かがミスをしたわけではなく、最終的にシーズンがうまくいかず、敗者がミランであったということだ。毎年ゼロから始めるスポーツプロジェクトは役に立たない。もし経済的な理由が全てなのだとすれば、経営陣にそれを明言させた方が良い」
イブラヒモビッチの加入から、ミランは若手選手の成長も促されているという評判だった。アルベルティーニ氏は、それこそが若手が育っていくための好循環だとして、若い選手だけでチームを固めるような方針には苦言を呈している。そして、経営サイドには方針転換の理由がどこにあるのか、本音で物を言うことを求めているようだ。
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(FOOTBALL ZONE編集部)