名将、日韓W杯優勝「ファンは信じていなかった」 “栄冠”の要因告白「違いもたらした」
ブラジル代表を率いたスコラーリ監督、18年前の日韓W杯優勝を回想
ブラジル代表を率いて2002年の日韓ワールドカップ(W杯)優勝を成し遂げたルイス・フェリペ・スコラーリ監督が、18年前の栄冠について振り返った。同大会は南米予選で苦戦を強いられたこともあり、セレソンの成功を「ファンは信じていなかった」という。
スコラーリ氏はブラジルの国内クラブを複数渡り歩いただけでなく、1997年はJ1ジュビロ磐田を務めたことでも知られる経験豊富な指揮官。2001年に母国の代表チームの指揮官に抜擢されると、02年日韓W杯では見事優勝に導いた。
現在71歳のスコラーリ氏は、英紙「ガーディアン」のインタビューでこれまでのキャリアを振り返った。日韓W杯当時のチームについては、南米予選からの苦戦もあって国民からの期待は決して大きくなかったという。
「あの時のセレソンは良い関係を築けてはいなかった。ファンは信じていなかったし、不信感は拭えなかった。我々はある試合に勝っても、その次の試合に負けた。その結果、我々は予選突破が最終戦までもつれ込んだ。ブラジルは最終的にベネズエラに3-0で勝ち、日本と韓国行きの切符を手にした」
当時の代表チームでは決勝ではドイツを打ち破って5度目のW杯制覇を成し遂げた。大会得点王を獲得したFWロナウド、背番号10を背負ったFWリバウド、若き日のFWロナウジーニョの“3R”をはじめ、DFロベルト・カルロスとカフーの両翼や守護神GKジーダなど、各ポジションに優れたタレントを擁していた。
そうしたなかでスコラーリ氏は「我々のドクターたちこそ必要不可欠だった」と語るように、選手を支えるスタッフ陣の重要性を主張している。インテルで膝の負傷に苦しんでいたロナウドにしても、本領発揮に至ったのは優秀なスタッフの功績だったという。
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