「地域リーガー兼YouTuber」の挑戦 27歳のプロ選手が異色のキャリアを歩む理由

一度は諦めたプロ選手への道を掴み、2018シーズンからVONDS市原に所属する【写真提供:池田晃太】
一度は諦めたプロ選手への道を掴み、2018シーズンからVONDS市原に所属する【写真提供:池田晃太】

YouTuberになることは、望むキャリアのための手段

「プロサッカー選手を目指し始めた時と同じように、やりたいことで仕事をしていくために今できることは何かと冷静に考えました。僕は引退後にはアスリートの栄養や食事に関わりたいと考えています。成功させる確率を上げるために、YouTubeで有益な情報を発信して、応援してもらえる人を増やすことが今できることではないかと考えました。それによって地域リーグの認知が広がり、クラブや僕自身を応援してくれる人が増えればいいと思います」

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 アスリートフードマイスターの資格や調理の経験を活かした食事、地域リーガーとしての日常を紹介する動画には、多くの応援コメントがつく。

 YouTubeでは「大学生のアルバイトぐらい」の収入を得ていると言うが、無闇に登録者数を増やすことを目指すのではなく、あくまでも「将来やりたいことや地域リーグのため」と謙虚だ。「僕は“陽キャ”じゃない」と笑う池田は、等身大の言葉や日常を用いて、新たな回路でファンを着実に増やしている。

地域リーガーは身近な存在「応援してほしい」

「例えばドイツでは下部リーグでも認知があって、5、6部でもたくさん観に来る人がいるそうです。サッカーファンの方にとって僕たちは身近な存在だと思うので、YouTubeで興味を持ってもらえたら応援してほしいですし、試合を観に来てほしいです」

 今後、池田のように新しい形でキャリアを築いていく選手が増えていけば、プレーヤーの裾野はさらに広がっていくだろう。

「バイトだけだと苦しかったです。好きなことで、ゲーム配信でもなんでもいいと思うんですけど、YouTubeも一つの選択肢になればと思います」

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