韓国撃破の絶妙アシスト 大会MVP中島が果たした10番の重責と新たに芽生える危機感
優勝後に繰り返した感謝の言葉
エースナンバーの重責を大会MVPという形で全うした。U-23日本代表のMF中島翔哉(FC東京)は、30日のリオデジャネイロ五輪最終予選を兼ねたAFC・U-23選手権決勝の韓国戦で先発フル出場。2点を先制される厳しいゲーム展開の中、2-2に追いついた後の後半38分に、途中出場のFW浅野拓磨(広島)の決勝ゴールをアシストした。
「試合を通して、こっちが点を取るまでは苦しかった。なんとか流れを変えようと思ってやっていました。(浅野)拓磨のスピードを生かそうと思っていたので、その形が出て良かったと思います」
決勝ゴールの場面で、中盤で浮き球に反応した中島は柔らかいタッチで相手最終ラインの裏にボールを供給した。うまく反転した浅野は相手DFを振り切り、GKとの1対1を冷静に制してシュートを決めた。純粋なヨーイドンになれば勝利できるだけのスプリント能力のある浅野の能力を、存分に引き出すパスだった。
準々決勝のイラン戦では、延長戦に入ってからの2ゴールで大きなインパクトを残した。そして、この決勝戦でのアシスト。その活躍が評価されて大会MVPに選出された。それでも、中島は周囲への感謝の言葉を繰り返した。
「自分一人ではなくて、チームのみんなの賞。チームメート、監督、スタッフ全ての人に感謝したいです」
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