「明日が来るのが怖い」 元仏代表MF、新型コロナへの“不安”吐露「毎日が酷い状況」
かつて中田英寿氏とも共闘したラムシ氏がイタリアメディアで心境語る
元日本代表MF中田英寿氏とイタリア・セリエAのパルマ時代にチームメートだった元フランス代表MFサブリ・ラムシ氏は、現在イングランド・チャンピオンシップ(2部)のノッティンガム・フォレストで監督を務めているが、感染が拡大する新型コロナウイルスの影響に「明日が来るのが怖い」と話している。
ラムシ氏はパルマ時代、運動量豊富なボランチとして中田氏と共闘した。その後はインテルなどでのプレーを経て指導者に転身。コートジボワール代表やフランス1部レンヌの監督を経て、現在はイングランドにいるが、クラブの会長に新型コロナウイルスの陽性反応が出たばかりだ。ラムシ氏はイタリアのサッカー専門サイト「トゥットメルカートウェブ・コム」に対し、不安な気持ちを吐露している。
「イタリアは最初に全てを封鎖した国だった。残念なことか幸運かは分からないが、イングランドではイタリアに起こったことを学習している。2カ月前、世界がこのウイルスでストップするなんて思いもよらなかった。まずはルールに従い、家にいる。本当に必要最低限の少しだけしか動いていない。医師や看護師といった全ての人類の最前線で戦う人々の頑張りは、本当に特筆すべきことだ」
ラムシ氏はイタリアメディアが聞き手だけに、イタリアの惨状から学習する面が他国にあると語る。一方で、その不安な気持ちは抑えきれるものではないようだ。
「まず私たちは、なぜこのような状況になったかを理解しなければいけないのだろう。なぜなら、パンデミックは終息していないからだ。それが終わった時、全てが変化するだろう。正直なところ、明日が来るのが怖い。毎日が酷い状況だ。早くこの時期が終わって欲しい。いつも通りのこと、つまり外出して、移動をして、人々と会いハグをする。このような状況になると、そんな毎日のささやかなことがどれだけ幸せなことだったのかを理解するんだ」
英国では、ボリス・ジョンソン首相ら政権の中枢部にも新型コロナウイルスの陽性反応が出たというニュースが世界に衝撃を与えた。イングランドで生活するラムシ氏もまた、言い知れない恐怖を心に抱えながら毎日を過ごしている模様だ。
(FOOTBALL ZONE編集部)