手倉森Jが日韓戦で大逆転劇 2点ビハインドを跳ね返し、アジア王者に!
途中出場の浅野が2ゴールで殊勲者に
劇的な大逆転勝利でアジアの頂点に立った。30日のリオデジャネイロ五輪最終予選を兼ねたAFC・U-23選手権決勝戦の日韓戦で、U-23日本代表は後半2分までに0-2とされる厳しい展開になったが、同22分に途中出場のFW浅野拓磨のゴールで反撃の狼煙を上げると、直後にMF矢島慎也、さらに同38分にFW浅野が決勝ゴールを挙げた。日本のサッカー史上に残る大逆転劇で3-2と勝利し、見事に優勝した。
共に準決勝を勝利して、リオ五輪本大会への出場権を勝ち取っていた。この決勝戦は、アジアチャンピオンの称号を懸けた意地とプライドのぶつかり合いになった。日本は攻撃陣で負傷欠場のFW鈴木武蔵、ザルツブルクから帰還要請のあったMF南野拓実に代わり、FWオナイウ阿道とMF矢島がスタメン出場。また、最終ラインの中央にはDF岩波拓也が入った。
前半6分、日本の右サイドから攻め込まれ、相手のミドルシュートをGK櫛引政敏が弾いたところを押し込まれたが、間一髪でオフサイドフラッグが上がって事なきを得た。両チームともに奪ってからの速い攻撃が目立ち、中盤のラインを突破してチャンスにつながりそうな形を作り合った。すでに出場権を獲得している同士ということもあってか、互いにリスクを背負って攻撃を仕掛け合うゲーム展開になった。
そうした流れの中で迎えた同20分、日本は先制点を許してしまう。サイドチェンジで揺さぶられると、左サイドからのクロスを中央でFWチン・ソンウにヘディングでつながれ、最後はFWクォン・チャンフンのシュートが日本のDF岩波の足に当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれた。日本は今大会で初めてリードを許す展開になった。
残り時間も、双方ともにゴール前へ迫るスピード感あふれる攻撃を繰り出したが、日本はFWに入れた縦パスが収まらずにカウンターを受ける場面も目立った。スピードを上げて相手最終ラインを突破しにかかる局面ではパスがつながらない場面が多く、決定的なシュートを放つ形を作れずに0-1のまま前半を終えた。