東京五輪延期を「悲しげに傍観」 スペイン在住の日本人GKに海外注目「欧州と違い日本では…」
スペイン2部エストレマドゥラに在籍するGK山口瑠伊、延期に落胆も「健康が何よりも大事」
世界中で感染拡大している新型コロナウイルスの影響により、今夏に開催予定だった東京五輪の延期が決定した。スペイン2部エストレマドゥラに在籍するU-23日本代表GK山口瑠伊は東京五輪メンバーの選出を目指していた選手の1人だが、大会延期を受け、「新型コロナウイルスの猛威を悲しげに傍観していた」とスペイン地元紙も注目している。
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中国で発生した新型コロナウイルスは全世界で猛威を振るっており、今夏に開催予定だった東京五輪の延期が決定した。これまでいずれも戦争が原因で5度にわたり五輪が中止されたことはあったが、延期の措置は大会史上初となった。1年後の開催が見据えられているが、サッカーは特にU-23という年齢制限があるため、延期の影響を多大に受けることになる。
フランス人の父親、日本人の母親を持つ21歳の山口は、2019年11月にエストレマドゥラでトップデビューを果たした。2019年12月に行われたU-23日本代表のジャマイカ戦(9-0)でも先発フル出場を飾り、完封勝利に貢献した。東京五輪のメンバー入りを目指してスペインで奮闘しているが、大会開催の延期に肩を落としているようだ。
スペイン地元紙「El Periodico」は「山口は東京五輪の延期が浮上していた間、常に気にかけていた。新型コロナウイルスの猛威を悲しげに傍観していた」と綴るも、「五輪延期に失望しており、悲しみも押し寄せているが、健康が何よりも大事です」と山口のコメントを紹介し、人命が最優先であると強調していた。
日本と欧州の違いについても触れ、「欧州と違い日本では新型コロナウイルスによる感染の統計は低いもので、父親によれば、学校や主要イベントが中止されていることを除いて、日本人はほぼほぼ日常的な生活を送っているようです」と語っている。
欧州ほどの医療崩壊には陥ってはいないが、東京でも現在、オーバーシュート(感染者の爆発的増加)を懸念し、ロックダウン(都市閉鎖)を敢行する可能性も出てきており、依然として予断を許さない状況にある。東京五輪の延期は選手たちにとって厳しい現実となったが、まずは新型コロナウイルスの収束を待つ他ないだろう。
(FOOTBALL ZONE編集部)