リーグ再開は危険? プレミア医師が警告、週3回の試合は「選手は脅威にさらされる」

ケインを含め、怪我明けの選手は過密日程によって影響を受ける可能性がある【写真:Getty Images】
ケインを含め、怪我明けの選手は過密日程によって影響を受ける可能性がある【写真:Getty Images】

通常の契約が満了となる6月末までにシーズンを終えるには、過密スケジュールは不回避

 新型コロナウイルスの影響により、世界中のスポーツイベントは中止や延期に追いやられている。各クラブは選手との契約問題などを避けるためにも6月30日までにはシーズンを完了させたいと考えているようだが、プレミアリーグの医師たちは選手が筋肉に重症を負うリスクを背負わなければならなくなる、と警鐘を鳴らしている。英紙「デイリー・メール」が伝えた。

 プレミアリーグはシーズン全38試合。コロナウイルスの世界的流行によりシーズンは中断しているなか、早ければ5月1日の再開が可能とされているが、実際の情勢を鑑みると6月前後までは厳しいと見られている。

 欧州選手権(EURO)の開催こそ1年延期となったが、欧州の契約は基本的に6月末まで。約1か月間で各チームが9~10試合を消化しなければならない。そうなれば1週間に2〜3試合をこなさなくてはならなくなるうえに、UEFA大会やFAカップに参加しているクラブのスケジュールがより過密になるのは確実だ。プレミアリーグクラブの医師らは間違いなく、筋肉の怪我、特にハムストリングと鼠径部の故障が増えると予想している。

 あるプレミアクラブの医師は「デイリー・メール」紙に対し、こう見解を述べたという。

「その短い期間で土曜、水曜、土曜とプレーするというのは無茶な要求だが、不可能ではない。しかし、怪我が増えるのは間違いないだろう。よほど丈夫な選手であれば耐えられるかもしれないが、一部の選手はリカバリーにより時間がかかる。故障歴のある選手や怪我から復帰したばかりの選手は脅威にさらされることだろう」

 仮に今季を完了できても、2020-21シーズンまでの期間も短縮されることになる。医師たちはクラブスタッフに来季の怪我の増加や疲労困憊を警告しているという。

 長期離脱から復帰したばかりのイングランド代表FWハリー・ケイン(トッテナム)や同国代表FWマーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド)が1週間に3試合をプレーするというのはまずあり得ないだろう。

 果たして、新型コロナウイルスの影響による混乱はどのような決着を見るのだろうか。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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