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内田篤人が完全復活への不安を明かす膝蓋腱炎 発症の原因と手術の症例が少ない理由とは
多くの患者が手術を選択しない2つの理由
深刻な場合は、負荷をかけなくても膝に劇痛が走ることになるという。果たして、治療法はあるのだろうか。
「一般的な治療は、初期は超音波やアイシングなど物理療法にて炎症を抑えます。そして、大腿四頭筋(もも前)のストレッチや膝の曲げ方の修正などのリハビリを行います。長く強い痛みが続く場合は、PRP(自己多血小板血漿療法)、ESWT(体外衝撃波治療)など、特殊な治療を選択するケースもあります」
PRPという治療法は、自分自身の血液から血小板を抽出し、靭帯や腱に注射し、患部の回復を促すもの。ヤンキースの田中将大投手も2014年7月に右肘靭帯部分断裂の怪我を負った際、この治療法でマウンドに戻った。保存療法がメーンとなる膝蓋腱の故障で、内田は手術に踏み切った。内田の言葉どおり、これはレアケースだという。
「痛みがあまりに強く、プレーに支障がある場合、手術を選択する場合もありますが、多くはないと思います。理由は2つあります。痛みの除去に時間がかかること。そして、膝蓋腱は膝の屈伸や身体を支えるために重要な部分なので、手術後に機能が回復するか予測しにくいからと思います」
手術前から100%でプレーできないと嘆いていた内田の痛みは、相当なものだったのだろう。機能改善の見込みが不透明な状況で、内田は賭けに出たのかもしれない。手術後に「雨が降るだけで痛い」と語っている。気圧の変化で患部は痛みを発するという。