ジダン→デル・ピエロの“美技”融合 芸術カウンター弾に再脚光「魔法」「並外れている」
22年前のCLディナモ・キエフ戦での一撃、ジダンのアシストは「センセーショナル」
今季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)は、ラウンド16第2戦の4試合を終えた時点で新型コロナウイルスの感染拡大により中断している。1995-96シーズン以来の欧州制覇を狙うイタリアの絶対王者ユベントスも、8強進出を懸けたリヨンとの第2戦が延期となっているが、CL公式ツイッターは22年前の1998年3月18日に行われた一戦で、元イタリア代表FWアレッサンドロ・デル・ピエロと元フランス代表MFジネディーヌ・ジダンのレジェンド2人が見せた美技映像を公開。「センセーショナル」「美しい」など称賛の声が寄せられている。
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1990年代中盤以降のユベントスは、欧州最高峰の舞台で強さを見せつけていた。95-96シーズンにクラブ史上2度目のCL制覇を果たすと、そこから3年連続で決勝に進出。96-97シーズンはドルトムントに、97-98シーズンはレアル・マドリードに敗れて準優勝に終わったものの、安定した強さは当時の欧州で際立っていた。
そのチームの象徴的な存在となっていたのが、10番を背負うデル・ピエロと、96年夏にボルドーから加入したジダンの2人だった。今回、CL公式SNSが回顧した動画は、彼らが共闘して2年目となる97-98シーズンのCL準々決勝、ディナモ・キエフとの敵地第2戦でのワンシーンだ。
元イタリア代表FWフィリッポ・インザーギのハットトリックで3-1とリードし、ほぼ勝ち上がりを決めていたなかで迎えた後半42分、ユベントスは最終ラインから敵陣へ向かってロングフィードを放り込む。センターサークル内で相手ゴールを背にした状態で落下地点に入ったジダンは、このボールを地面に落とすことなく、ダイレクトで右足アウトフロントを使い左サイド前方へとパス。回転をかけるように高く蹴り上げたボールは、スペースに走り込んだデル・ピエロにピタリと合い、2バウンド後に左足のボレーでゴール右隅へと叩き込んだ。
ジダンの華麗な浮き球スルーパスはもちろん、相手DFも視界に入るなかで弾んだボールを正確に逆サイドネットへと突き刺したデル・ピエロの技術も見事の一言。CL公式ツイッターが「ジネディーヌ・ジダンのアシスト、それともアレッサンドロ・デル・ピエロのフィニッシュ? 2人のユベントススターが融合する」との文章を添えて映像を公開すると、コメント欄には「ジダンのアシストはセンセーショナル」「アーティストと芸術」「シンプルでありながら美しい」「素晴らしい動きとラブリーなゴール」「このアシストは並外れている」「魔法」といった称賛の言葉が並んだ。
偉大な2人の名手の技術が融合し、最終ラインからわずか3タッチでゴール。究極にシンプルで美しいカウンター弾が、22年後の現代でも喝采を浴びている。