「ネイマールより凄い」 本田参戦のブラジルで“8年”戦う日本人FW、手にした栄誉と描く未来
ブラジルでの様々な経験を経て「人間として成長できた」
ボタフォゴに本田が加入したことで、フリブルゲンセの攻撃の一角を担う同じ日本人の東城への注目度も、リオ州内で高まっている。グローボは本田の特集を組む中で、同じリオ州でプレーする東城についてもブラジルの“先輩”として取り上げた。
「本田さんがボタフォゴに来たことはとても嬉しく思っています。とてもインパクトのあることだし、キャリア、名前のある選手が来たことで、今後、日本やアジアの選手にとって、ブラジルへのマーケットが開かれることにもなると思う」
もちろん東城自身も、今後もブラジルでプレーを続ける予定だ。
「プレーできるチームがある限りはブラジルでやりたいと思っています。ブラジル人の選手には『日本のほうが環境いいだろ?』って言われるんですけど、まだ一度も日本に帰りたいと思ったことがないんです。
確かにブラジルでは、監督と考え方が合わなければ使ってもらえないこともあるし、アジア人だからポルトガル語が堪能ではなく、コミュニケーションが取れないと思われて、使ってもらえなかったりもする。それで試合に出たり出なかったりという時期もあって、サッカーが楽しめないこともあったけど、いろいろなチームに行ったことはいい人生経験になった。忍耐力もつきました。若い時はイケイケでできるだろうと思っていたけど、言葉も覚えて、いろんな人と知り合って、サッカー以外の話もして、大人になれた。人間として成長できた数年間でした」
こう話す東城が今、密かに楽しみにしていることがある。将来的に、毎年数カ月だけサッカーをし、それ以外の時間は引退後のキャリアのための自己投資に費やすというプランだ。
ブラジルは、全国選手権を戦うチーム以外は、他の国のように年間契約ではなく、各州選手権などの大会期間中のみの契約となる。それを逆手に取り、サッカーだけに専念するのではなく、空き時間を語学など、興味がある他のことにも時間を費やすことで、より充実した日々を送ろうという考えだ。すでにポルトガル語でサッカー以外の本を読むなど、グラウンドを離れれば、その姿勢は自身の将来にも向いている。