アンチェロッティ監督、コロナ禍のイタリア惨状に言及 「戦争の報告を読んでいるような…」

エバートンのカルロ・アンチェロッティ監督【写真:Getty Images】
エバートンのカルロ・アンチェロッティ監督【写真:Getty Images】

プレミアは全試合延期となったなか、「イタリアの死者の数は本当にひどい」と見解

 欧州で拡大する新型コロナウイルスの影響を受け、イングランド・プレミアリーグは全試合が延期になった。エバートンを率いるカルロ・アンチェロッティ監督はイタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」のインタビューで、母国で広がる感染の拡大について話している。

 プレミアリーグは、アーセナルのミケル・アルテタ監督やチェルシーのイングランド代表FWカラム・ハドソン=オドイに陽性反応が出たことで全試合が延期。アンチェロッティ監督は、「このシナリオに直面し、公平で正しい決定だった。続行は不可能であり、健康が優先だ。チーム、ファン、メディア、サッカーに関わる仕事をするすべての人のために必要だった」と、その決断を支持している。

 そして、「理論的には3月22日に仕事が再開される」としたうえで、あくまでも社会情勢が優先される考えを強調している。

「社会の状況が悪化した場合、仕事の再開についてどう考えることができるだろうか。人々の健康が重要であり、サッカーのニーズを考慮する必要はない。新型コロナウイルスがまだ完全に爆発している場合、サッカーは再開できない。生命と健康の問題に直面した時、サッカーは脇に置かれなければいけない」

 アンチェロッティ監督の母国イタリアでは、世界的に見ても新型コロナウイルスの感染が拡大して苦境にある。次々に感染者が増え、それに伴い死者の数も増えている。その窮状に「私たちは今まで誰も経験したことのなかったパンデミックに直面している。1日で250人が亡くなった。私たちは自分自身、他者、そしてこの戦争の最前線にいる人々を尊重しなければならない。私は、医師、看護師、ボランティアに深い敬意と賞賛の気持ちを持つ」と語る。

 また、アンチェロッティ監督は「イタリアの死者の数は本当にひどい。私たちは毎晩、戦争の報告を読んでいるような気持ちになる」と、母国での新型コロナウイルスのニュースを受ける心情を語った。「戦争」という表現を用いるほど、欧州での感染拡大は精神的にもダメージを与えるものになっている。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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