なでしこ岩渕、英選定「大会ベスト11」入り 意地の2発に称賛「すべてを楽々こなす」

なでしこジャパンFW岩渕真奈【写真:Getty Images】
なでしこジャパンFW岩渕真奈【写真:Getty Images】

チームが3連敗で屈辱の最下位に終わったなか、全2ゴールを挙げる意地の活躍

 なでしこジャパン(日本女子代表)は、アメリカで行われた国際親善大会シービリーブス・カップで3連敗を喫し、屈辱の最下位で大会を終えた。東京五輪まで半年を切ったなかでビルドアップなど多くの課題を露呈したが、全2得点を挙げたFW岩渕真奈(INAC神戸レオネッサ)は英メディア独自選出の“大会ベスト11”に名を連ねている。

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 岩渕は現地時間5日の初戦スペイン戦(1-3)、右サイドバックのDF清水梨紗(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)が出したアーリークロスに反応し、やや長くなったボールに走り込むとボールの落下点に滑り込んでスライディングボレーを敢行。ペナルティーエリアに入るかどうかの位置から右足で浮かせたボールは芸術的な放物線を描き、相手GKローラ・ガジャルドの頭上を越えてゴールネットを揺らす技ありの一撃を決めた。スイスのニュースサイト「watson」では「奇跡のゴール」と報じられるなど、海外メディアからも称賛が相次いだ。

 第2戦のイングランド戦(0-1)はノーゴールだったが、大会最終戦のアメリカ戦(1-3)では後半頭から途中出場し、同13分にMF中島依美(INAC)のラストパスを受けるとトーキックで押し込んで追撃の1点を決めた。これで日本女子代表での通算得点を28に伸ばし、歴代8位タイに浮上している。

 3戦全敗と屈辱の最下位に終わったなか、岩渕はチームの全2得点を挙げる意地の活躍。その得点力は海外メディアにもインパクトを残したようだ。英メディア「GIVE ME SPORT」は「シービリーブス・カップ:チーム・オブ・トーナメント」と題し、大会の優秀選手11人を独自選出。唯一、日本人選手として岩渕が名を連ねた。

「マナ・イワブチはすべてを楽々こなす素晴らしい選手だ。まだ日本はアイデンティティーが欠けているように感じるが、イワブチは前線で脅威をもたらし、中盤をリンクさせることもできる。日本にとってトップ下の役割を多く果たしている。ゴール前での脅威――スペイン戦での美しいロブ弾とアメリカ戦の追撃弾――は、彼女が9番としての役割でも機能することを見せつけた」

 新型コロナウイルスの感染拡大により、東京五輪の開催自体が不透明になりつつあるが、なでしこジャパンが母国での大会で好成績を残すためには、岩渕の活躍が不可欠なのは間違いない。

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