“平常心”を貫きリオ五輪出場を決めた遠藤航 元日本代表主将から授かった言葉とは?
「批判は気にせず、聞き流すくらいの感じで」
最終予選を前に一つ気掛かりだったのが、ザルツブルク(オーストリア)の南野拓実と、ヤング・ボーイズ(スイス)の久保裕也の存在だ。海外でプレーする彼らが、いかに短時間で融合できるのか。
だが、これについても遠藤は不安を抱いていなかった。
「正直、1次予選では国内でずっとやってきた選手の方がやりやすさはあったし、チームとして国内組だけの方がうまくはまっていたかなという印象はあります。けれど、拓実とはA代表で一緒になって、ピッチ外での距離感や、どういう選手なのかも分かった。久保もU-19時代は『自分が、自分が』という強引なタイプだったけど、1次予選で合流した時には周りを生かすプレーをしていた。そんなに人が変わるんだと驚くくらい、コミュニケーションも取るようになっていて、人間的にも成長していると感じた。海外組とは一緒にプレーする時間は少ないけど、国内組は彼らの活躍に大きな刺激を受けています」
リオ世代は大丈夫かという声にも反発した。
「U-19の時にアジア予選を突破できなかったのは事実だし、練習試合で勝てなくて、批判されるのもしょうがないと思う。ただ、(サガン)鳥栖との練習試合みたいに全てうまくいきすぎてもよくない(7-0でU-22日本代表の勝利)。最終予選はそんな簡単な試合にならないから。今は批判を気にせずに、自分たちのことに集中する。聞き流すくらいの感じでね」