劇的リオ五輪出場の裏にあった苦渋の決断 手倉森監督が岩波をベンチに置いた理由

岩波に掛けた言葉

「準決勝は我慢してくれ」

 そう伝えられた岩波は頭で納得しながらも、心中は穏やかではなかった。五輪切符の懸かった大一番に出られない悔しさを口にしていたという。

 今大会すでにグループステージ突破の決まっていた19日の最終戦サウジアラビア戦以外は先発出場を果たしてきた。センターバックの主力としての自負を胸に秘めていた岩波の悔しさと反骨心こそ、指揮官の求めていたことだった。

「それはそうでしょう。それを決勝でぶつけてくれれば問題ない。それも狙いですから」

 30日の決勝戦は日韓戦に決まった。アジアのライバル相手に岩波の奮闘に期待を寄せていた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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