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マンチェスター・Uの開幕戦に見るファンハールの哲学崩壊とモイーズテイスト復活の足音
名将ルイス・ファン・ハ―ルを招聘した常勝軍団マンチェスター・Uが最前線に戻ってくるはずだ。そのため、世界最高レベルの5クラブで覇権を争う、かつてないほどのデッドヒートになると予想される。
今季復活を誓う新生マンチェスター・Uは、日本時間の16日に開幕した、プレミアリーグでトップバッターを務めた。開幕カードの相手はスウォンジー。米国遠征でのギネス・インターナショナル・チャンピオンズカップでリバプールを破り、優勝した際、ファン・ハール監督は「負けるより勝った方がいい。うちのサポーターに相手チームを好きな人間はいないから。でも、あくまで親善試合。スウォンジー戦は勝たなければならない」とかぶとの緒を締めていた。
この誓い通り油断はならないくせ者ではあったが、クラブの格的には負けてはならない対戦相手だった。ファンハ―ルは、開幕戦からいきなりルーキーのMFジェシー・リンガードを起用するという意表を突く采配を見せた。そして、ブラジルワールドカップのオランダ代表などでも定番となっている 3-5-2システムで試合に臨んだ。プレシーズンでは、無敗でギネス・インターナショナル・チャンピオンズカップ優勝を勝ち取るなど、順調な仕上がりを見せていた。だが、リーグ戦では話が別だった。序盤から格下相手に引いて守る場面が目立ち、連動性も流動性もないぎこちない試合展開が続いた。
左サイドのアシュリー・ヤング、タイラー・ブラケットの守備が明らかに脆弱なのにもかかわらず、それをサポートしようとしないアンデル・エレーラ、ダレン・フレッチャーのボランチコンビの相手にギャップを突かれてしまう。スウォンジーにイニシアチブを握られ、リードを奪われてしまった。
後半は、システムを4-2-3-1へとシフト。チームの活性化に成功し、ルーニーの同点弾をもたらした。だが、守備の連係は改善せず、逆転弾を見舞われてしまう。そのまま試合は終了し、本拠地オールド・トラッフォードでまさかの42年ぶりのリーグ開幕戦敗戦を喫してしまった。