リオ行きを決めた劇的弾! 後半ATに原川の一撃が決まり日本が6大会連続の五輪出場
劇的な展開で因縁のイラクを破る
劇的なゴールがリオデジャネイロ五輪への道を切り開いた。26日のリオ五輪アジア最終予選準決勝、勝利すれば本大会出場が決まるイラク戦は、前半26分にFW久保裕也のゴールで日本が先制点を挙げたが、同43分にCKから相手DFスアド・ナティク・ナジに同点ゴールを許した。そして後半終了間際のアディショナルタイム、MF原川力が鮮やかなミドルシュートを突き刺して2-1の勝利を収めた。
対戦相手のイラクは、この世代の日本にとって常に大きな壁として立ちはだかってきた。1993・94年度生まれ世代が挑んだ2012年11月のAFC U-19アジア選手権では、準々決勝で対戦し1-2と敗戦。翌年のU-20ワールドカップ出場を逃した。さらに2014年1月のU-22アジアカップでも準々決勝でイラクに0-1と敗れ、9月のアジア大会ではグループリーグで顔を合わせ1-3と敗れている。そうした過去へのリベンジの思いと、未来のリオ五輪への思いの両方を乗せてのキックオフになった。
コイントスに勝ったイラクが風上のエンドを選択し、風下でのスタートになった日本だが、立ち上がりからペースをつかんだ。ショートパスをつなぎながら攻撃し、イラク陣内に攻め込む。決定的な場面こそ作れなかったが、ボール保持率を高めた。CKやFKといったセットプレーも多く獲得し、イラクゴールに迫っていった。
そして前半26分、待望の先制点が生まれる。中盤左サイドでボールを奪った日本は前線のFW鈴木へ。1タッチ目を相手の背後に出してタッチライン際を抜け出した鈴木がそのまま左サイドを突破すると、GKとDFの間に低く速いボールを供給。スライディングしながら飛び込んだFW久保がゴールに押し込んだ。
リードを保ってハーフタイムに入りたい日本だったが、その直前で同点ゴールを許してしまう。同43分、イラクの右CKは低いボールだったが、ニアサイドでFW鈴木がヘディングで後方にクリアミス。あわやオウンゴールのボールをGK櫛引政敏が弾き出したが、そのボールをDFナジがヘディングシュート。これもGK櫛引が弾いたが、さらにもう一度DFナジにヘディングで押し込まれ、同点ゴールを許した。試合はそのまま1-1の同点で前半を終えた。