兄アシス氏とパラグアイで緊急逮捕　現地検察庁は2人を不起訴にする見込み

　元ブラジル代表FWロナウジーニョ氏は、偽造パスポートを所持していたとして4日にパラグアイで緊急逮捕された。元スーパースターの“違法行為”を海外メディアが一斉に報じたが、本人と兄アシス氏は偽造を否定し、騙されたと主張しているという。英公共放送「BBC」が報じている。

　かつてバルセロナやACミランで活躍したロナウジーニョ氏は、4日のチャリティーイベントに参加するためパラグアイへ入国。兄弟とともに首都アスンシオンのホテルに滞在しようとした際に偽造パスポートを提示したため、ホテルに捜索が入り、偽造パスポート所持で逮捕された。

　公開されたパスポート画像では、ブラジルであるはずのロナウジーニョ氏の国籍が、パラグアイになっているなど明らかに偽造された形跡があったが、英公共放送「BBC」によれば、ロナウジーニョ氏と兄アシス氏は騙されたと偽造を否定していると検察官は話しているという。

　記事では、パラグアイのユークリデス・アセベド内務大臣が「彼のスポーツにおける人気は尊敬するが、法律も尊重されなければならない」と地元メディアに語った言葉や、ロナウジーニョ氏がインスタグラム1投稿で15万ポンド（約2000万円）を手にしていることなどを紹介している。

　兄アシス氏と拘留されていたが、6日夜には裁判所にも出廷したロナウジーニョ氏。衛星放送「ユーロスポーツ」によれば、パラグアイの検察庁が2人を不起訴にすることを決めたという。豪州メディア「news.com.au」は、「1億3700万ドル（約144億3000万円）のスターの悲しい凋落。世界最高のアスリートの1人だったが、今ではその人生は制御不能になっている」と伝えているが、かつてのサッカー界のスターは人生の迷路に迷い込んでいる。