求心力を失ったファン・ハール マンUのベテラン選手が指導方針に反発か
ギグス暫定監督就任を模索と英紙報じる
マンチェスター・ユナイテッドでクラブ史上ワースト記録を連発し、「ファンの期待に応えられず失望している」と弱音をもらしているルイス・ファン・ハール監督は、チーム内での求心力を失っているようだ。英紙「デイリー・メール」は、「ファン・ハールはクビになるべきだと、ユナイテッドの選手たちが親指を下に向ける」と、見出しで報じている。
オランダ人指揮官には、緊急事態が訪れているという。クラブ内のベテラン選手たちがファン・ハール監督の指導方針に反発しているとの状況を耳にしたエド・ウッドワード副会長が、選手個々に聞き取り調査を行ったと伝えている。そして、その結果は多くの選手たちが指揮官の方針に応えなくなっているというものだったと報じている。
ファン・ハール監督はすでにロッカールームで孤立しているという。その状況を重く見たウッドワード副会長は、アシスタントコーチのライアン・ギグスを暫定監督にすることを模索しているとしている。一方で、本人は暫定監督への就任は乗り気ではないと報じている。
すでに、先週末のサウサンプトン戦のハーフタイムと試合終了後にサポーターからは大ブーイングを受けた。さらに今季は守備的な戦術を多用する指揮官に対し「アタック! アタック! アタック!」というチャントが響き渡る場面や、試合中に居眠りをするサポーターの姿が話題になった。サポーターからの支持はすでに完全に失った状態にある。
その上で、さらに選手たちからの信頼も失っているとなれば、“裸の王様”状態に他ならない。厳格なオランダ人指揮官とユナイテッドの分かれ道は、すぐ近くにきているのかもしれない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images