リオ五輪世代の特別な存在へ “10番”中島翔哉の飽くなきゴールへの欲求

ずば抜けた特別な存在にならないといけない

 U-23日本代表は、昨年3月の1次予選を3連勝で突破した。その時、最終予選までの間、「どうレベルアップしていくのか」という問いに、選手は一様に「試合に出ること」と答えていた。中島は、これまで思い描いたレベルアップを実現することができたのだろうか。

「全く思い描いた通りにはできていないです。まず、こんなに試合に出られないとは思っていなかった。ただ、シーズン後半は試合に出られるようになり、ボールタッチの感覚、状況判断などで何が通用するのかを確認、修正することができた。でも、自分の感覚ではようやくちょっと良くなったという感じですね」

――今は、100%のうち何%ぐらいの出来なのか。

「半分以下です。スピードも足りないですし、誤った判断をすることが多く、ボールを持っていない時の動きもイメージと違うことが多い。それが最終予選でうまくできるようになれば、自分としても日本にとって大きな武器になれると思います」

――自分のレベルが上がらないと予選突破は苦しい展開になる。

「そう思います。厳しい予選を勝ち抜くには、誰かがずば抜けた存在にならないといけないと思うんです」

――そういう存在に自分がなる?

「それは、小さいころから常に思っていることです。特別な存在の選手になりたいと、いつも思っていた。平均的な選手にはなりたくないし、それじゃサッカーはつまらない」

 目指す目標が明確だからというのもあるが、それを達成しようとする芯の強さ、強烈な向上心を感じる。もっとも、それがなければ一人で何時間も練習はできないだろう。常にサッカーに飢餓を感じているようだが、中島はサッカーで満足感を得たことがあるのだろうか。

「前は、試合で1、2点取って満足することもありましたけれど、最近はそれじゃ全く満足できないです。10点ぐらい取れば満足できるかな(笑)。そう言うとみんな笑うけれど、僕は本気で目指しています」

 

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