リオ五輪世代の特別な存在へ “10番”中島翔哉の飽くなきゴールへの欲求

サッカーを楽しむために練習をしている

 目標達成のために欠かせないのが、練習だ。連日、ハードなトレーニングを自らに課している。

「目的は、自分の目標とするプレーに近づくためです。相手がブラジル代表やスペイン代表であっても完璧なプレーをしたいので。そもそもサッカー選手は練習量が全然足りないと思います。自分は、90分間プレーしても、さらにもう1試合戦えるぐらいの体力が必要だと思うし、その体力があればプレー中の余裕やスプリントの回数にもつながって、いいプレーができると思うんです」

――今、取り組んでいるのは、どういう練習なのだろうか。

「ボールを持った時、1回そこで駆け引きするプレーが多かったんですが、それだと世界のサッカーでは遅いんです。ボールを持った後、相手に考える暇を与えないくらい素早くターンして、早いタイミングでシュートまで持っていくプレーを意識しています。

 あとは、ドリブルしながらボールを見ず、周囲を見て状況判断するようにしています。ドリブルしながらトップスピードに乗り、その中で足下にボールを置いてプレーするのはもっと難しい。自分は背が小さいので、そういうところで勝負するしかない。だから、練習するしかないんです」

――練習し過ぎは毒にもなるし、体には休息も必要だ。なぜ、それほどまでに練習するのか。

「基本は、サッカーを楽しむためです。理想通りのプレーができたら楽しいじゃないですか。ラグビー日本代表はすごく練習をして、あれだけの結果を残しているんで、それも刺激になっています。それに休息は夜に取れるし、体はもともと強いんです。もちろん、サッカーはレベルに関係なく楽しめると思うんですけれど、相手が強くなれば自信を失うこともある。それは本当の意味で楽しむということにはならない。だから、どんな時も楽しめるように厳しい練習をしているんです」

 

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