躍動する鎌田大地、“高速アタック”で放つ輝き 絶妙スルーパスに見えたドイツでの進化

DFB杯ブレーメン戦でもゴール 「どこと当たってもある程度できる自信もある」

 充実感を口にする鎌田は、その5日後に行われたDFBポカール準々決勝ブレーメン戦(2-0)で1ゴールを決めるなど好調をキープ。ELではここまで8試合6得点をマークするなか、12日と19日のラウンド16ではスイスの強豪バーゼルと対戦する。

「バーゼルもすごく名前のあるチームだと思うし、難しい試合になると思いますけど、次勝てばベスト8。(勝ち残れば)もっといいチームとやれる可能性もあると思う。ウチとしては、どこと当たってもある程度できる自信もある」

 昨シーズンはベスト4まで駆け上がった。主軸のFW3枚が抜けた今季は、難しい戦いになると予想されていた。でもチームはそうした状況を乗り越え、ベスト16まで勝ち残っている。

 まだ負けるつもりはない。もっと上まで行きたい――。ELに対するファンの情熱は欧州随一で、選手もその熱狂とともに走っている。どこまで勝ち進むのか。フランクフルトの欧州挑戦から、これからも目が離せない。

中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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