「お前はアジア人なんだから…」 本田参戦のブラジル、日本人FWが語る現地の“厳しい視線”
全国選手権1部の移動は「思っていたほど大変ではなかった」
――移動の面ではどんな印象がありましたか?
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「1部のチームはブラジルの真ん中から南にあるチームが多いんです。なので、飛行機で乗り換えなしの直行便で行ける街がほとんどでした。フロリアノポリスからだと、サンパウロまで45分。リオデジャネイロまでだと1時間半。思っていたほど大変ではなかったですね。
でも、2部は大変でした。1部よりも北にあるチーム数が多いので、南からだとサンパウロで飛行機を乗り換えないといけない。試合の前日に移動するんですが、午前に練習して午後に移動。サンパウロから数時間のフライト後、ホテルに着いたら夜というのが多かったです。マトグロッソ州にあるルヴェルデンセというチームと対戦した時は、飛行機で同州に入った後、バスで6時間の移動でした。あの時はさすがに疲れましたね」
――ブラジル全国選手権での試合の戦い方は?
「ホームとアウェーで戦い方を変えていました。ホームの時はイケイケな攻撃的サッカー。アウェーの時は最低、引き分ければいいかというサッカーです。気候によって、キーマンになる選手がベストなコンディションでない時は、チームとしてのパフォーマンスも下がってしまうこともありましたね」
――シーズンも5月から12月までと、各州選手権よりも期間が長いですね。
「序盤に勝っていても、その調子を最後までチームとして保つのは難しいです。最初調子が悪くても、何かをきっかけに浮上してきたチームのほうが、最終的に上の順位にいたりしますね。昨年はフラメンゴがブラジル全国選手権と、南米王者を決めるコパ・リベルタドーレスでともに優勝しましたが、これは相当難しいことです。選手層が厚くないと、どちらかに偏りが出てしまいますし、実際にクルゼイロはコパ・リベルタドーレスに力を入れすぎて(16強に進出)、全国選手権は17位に終わり2部に落ちてしまった。でもフラメンゴは、豊富な資金力を元に、レベルの高い選手を多く獲得し、選手たちをローテーションで起用していました。ほとんどの選手が元バイエルン・ミュンヘン、アトレティコ・マドリードといった欧州の有名なクラブの経験者で、どの選手が出てもレベルは変わらないし、やるサッカーも安定していましたね」