ボタフォゴ本田圭佑が戦う「リオ州選手権」とは? 現地在住の日本人FW、過酷な“環境の差”証言

気温35度の炎天下で試合「目まいが襲ってきて震えている選手もいます」
――リオ州選手権では、どんな気候のなかで試合をするのですか?
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「照明のないスタジアムで試合をする時は、午後3時の試合とかあるんですよ。照明があっても設備が古いので、消えてしまう心配があるという理由で日中の開催になったりする。リオは南半球なので、今の時期は真夏です。曇ることもあまりないですし、気温35度の炎天下で試合をしなければならない。本当に暑すぎます。後半、目まいが襲ってきて震えている選手もいます。
一方で、ビッグクラブは本拠地のスタジアムに照明もありますし、お客さんも入るのでナイター開催になる。弱小クラブのほうが過酷な環境でプレーしなければいけない試合の数が多いので、ナイターの多いビッグクラブのほうが有利ですね」
――敵地への移動は?
「同じ州内なので、最大でもバスで4時間ほどです。それほど大変ではありません。1部は前泊が基本。2部は資金的な理由から、宿泊費を浮かせるために当日に移動します」
――その他で印象に残っていることは?
「僕のチームは去年、リオ州選手権2部で優勝し、入れ替え戦のリーグを戦ったんですが、僕らは最初に3連敗して1部昇格のチャンスが無くなったんです。それで昇格を争っていた他のチームから、ニンジン作戦が提案されました。最後の試合で僕たちが勝って対戦相手が負ければ、ニンジン作戦を提案してきたチームが1部に昇格できるという状況。そんななかで僕らが勝ったんです。
提示されたギャラは4万レアル(約100万円)。当日、スタジアムにスタッフが現金2万レアル(約50万円)を持ってきて、その場でチームに支払われ、残りの2万レアルは後日振り込むと言われていたんですが、その後、いっこうに振り込まれない。たぶん、そうなるだろうなと思っていましたけど、やっぱりそうでした。他のチームに対してニンジン作戦があるのも、支払うと言っておきながら支払わないのも、ブラジルらしいですよね」
(後編に続く)
(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)