プレミア、今季導入のVARを“最も味方につけている”のは? 「もう一度議論を」と英指摘
マンUが+8ゴールでトップに立つ 「ポグバ抜きで戦っているが…」
イングランド・プレミアリーグでは今季からVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入され、様々な議論を呼んでいる。そんななか、VARの介入によってゴールの有無が変わった回数が集計され、マンチェスター・ユナイテッドが“最もVARを味方につけている”として話題となっている。
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)や欧州各国リーグで続々と導入され、今季からはJリーグでも運用がスタートしたVAR。プレミアリーグは他リーグよりやや遅れて今季から導入されているが、選手からの反発も起こるなど、賛否両論の状況だ。
そうした状況のなかで、米スポーツ専門局「ESPN」は「VARがプレミアリーグのクラブにどれだけの影響を及ぼしたか」と題し、今季のリーグ戦でVARによってゴールの有無が左右された回数を集計。総数は「85」で、結果としてゴール数が最もプラスに転じたのはユナイテッドの「+8」と発表した。
ユナイテッドは直近のエバートン戦(1-1)で終了間際の相手のゴールがVARの介入によって認められず、勝ち点1を拾った経緯もあり、英紙「ザ・サン」は「マンチェスター・ユナイテッドは最もVARを味方につけている」と題して、今回のデータに言及。「彼らは今季のほとんどを(フランス代表MF)ポール・ポグバ抜きで戦っているが、代わりにVARがいる」と揶揄している。
また、英メディア「GIVE ME SPORT」は「まだVARについて話し続けていることは申し訳ないが、我々はもう一度議論しなければならない」と指摘。「ユナイテッドは9回にわたってゴールの有無で利益を得ており、損失となったのは1回しかない」とデータの内訳を伝え、議論を促した。
VARはあくまで正しい判定を目指して取り入れられているものであり、今回のデータは偶然の要素が強いはず。ただ、そこから批判的な議論が活発になる現状は、イングランドにおけるVARへの見方を象徴しているとも言えるだろう。
「ESPN」が集計した、プレミアリーグ各クラブのVARによる“ゴールの有無”変動回数ランキングは以下のとおり。
1位 マンチェスター・ユナイテッド +8
2位 ブライトン +7
3位 クリスタル・パレス +5
4位 バーンリー +4
5位 サウサンプトン +3
6位 レスター・シティ +1
6位 リバプール +1
6位 マンチェスター・シティ +1
6位 ニューカッスル +1
6位 トッテナム +1
11位 ボーンマス 0
12位 ワトフォード -1
13位 アーセナル -2
13位 エバートン -2
15位 アストン・ビラ -3
16位 チェルシー -4
16位 ウェストハム -4
18位 ノリッジ・シティ -5
18位 ウォルバーハンプトン -5
20位 シェフィールド・ユナイテッド -6