マンUの万能サイドアタッカーが長期離脱 負傷者7人の非常事態に指揮官は「信じられない」

逸材発掘のチャンスに変えられるか

 パワー、スピード、スタミナとフィジカル的な要素を合わせ持っていた30歳のヤングは、昨シーズンから左右のウイングバック、左右のサイドバック、左右のサイドハーフという6つのタスクを兼務する。「ピッチ上で戦える選手の1人」としてファン・ハール監督に重用されてきた。リバプール戦の左サイドバックでの先発も負傷者続出の中での起用だったが、その彼も失ってしまったことでチームは大きな痛手を被っている。

 代役となるボースウィック・ジャクソンの起用については、「彼は年齢の割には非常に良い選手だ。プレッシャーにも十分に対応できることを示している。でも、若い選手にはいつも問題がつきまとう。1試合はいいとして、一貫性には常に疑問が付きまとうんだ」と語っている。

 ファン・ハール監督は、これまでも若手起用には積極的で大きな成果を挙げてきた。アヤックス時代には当時18歳だった元オランダ代表FWパトリック・クライファートを抜擢し、バルセロナ監督時には元スペイン代表MFシャビ、スペイン代表MFアンドレス・イニエスタを下部組織カンテラより引き上げた。バイエルン・ミュンヘンではトップチームに昇格直後のドイツ代表MFトーマス・ミュラーらを積極的に起用した。

 成績不振から解任危機も報じられるオランダ人指揮官だが、危機的状況を逸材発掘のチャンスに変えることができるだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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