鬼門の8強で打ち消した迷い リオ五輪代表の”10番”中島がミドル2連発で「感覚を取り戻した」

無尽蔵のスタミナを武器に延長後半に見せた輝き

 リオデジャネイロ五輪アジア最終予選の準々決勝イラン戦(22日)で、U-23日本代表MF中島翔哉(FC東京)は 延長後半に2得点を挙げる活躍で、チームを準決勝進出に導いた。代表チームの中でもひと際小さな体に無尽蔵のスタミナを備える「背番号10」は、モヤモヤを吹き飛ばす圧巻の活躍を披露した。

「90分でなかなかいいプレーができなかったですし、ほぼ何もしていなかったので、延長戦でなんとかチームの役に立てるようにっていうのは考えていた」

 中島は1-0で迎えた延長後半4分、左サイドからGKの頭上を抜くスーパーミドルを決め、その時の心境についてこう振り返っていた。本人曰く「感覚で打った」という一撃は、チームに貴重な追加点をもたらした。

「なかなか、あの位置でボールを持たせてもらえなかったので、ボールを持つ時にはシュートを打つんだ、という気持ちで迷いなく打てたのが入った要因だと思います」と語るように、意表を突いた強烈な一撃にイランGKもなす術がなかった。中島はそのわずか1分後にも、同じように左サイドから持ち込みダメ押しの3点目を決めた。

 最終的には3-0と大差がついたが、イランとの試合は90分を終えてもスコアが動かなかった。互いに死力を尽くして疲弊するなかで中島のプレーを支えたのは、1試合を終えた後でもさらに1試合をこなせると自負する自慢のスタミナだった。「元々体力はあるので。120分は考えてなかったですが、90分の中で行くべきところで前に行けるようにとは思っていました」と、テクニックだけではない自らのストロングポイントを誇っていた。

 

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