闘病中の韓国英雄へ… 横浜FMサポーターの“愛と応援”に母国注目「新たな力を吹き込んだ」
元韓国代表MFユ・サンチョル氏がJリーグ開幕戦後に登場 「たくさんの力をもらいました」
横浜F・マリノスは23日、J1リーグ開幕戦でガンバ大阪と対戦し、1-2で敗れた。昨季王者が黒星発進となったが、現地で観戦していたOBの元韓国代表MFユ・サンチョル氏は試合後、サポーターの前に立ち挨拶を行った。韓国メディアも大々的に取り上げ、「新たな力を吹き込んだ」と報じている。
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昨季J1王者の横浜FMは、ホームの日産スタジアムで行われた開幕戦でG大阪を迎え撃ったが、前半6分、34分と立て続けに失点を喫する苦しい展開に。後半29分にFWマルコス・ジュニオールが1点を返すも、反撃及ばず黒星スタートとなった。試合後の日産スタジアムにはため息が漏れたが、OBのユ・サンチョル氏が登場すると、スタンドから大きな歓声が沸き上がった。
現在48歳のユ・サンチョル氏は、J1リーグで通算113試合44得点を記録。横浜FMには1999年から2000年と、2003年から2004年の二度在籍し、リーグ優勝も経験した。引退後は指導者の道に進み、昨年5月に仁川ユナイテッドFCの監督に就任するも、同年11月にステージ4の膵臓癌であることを公表。これを受け、12日に韓国で行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)第1節の全北現代戦(2-1)では、横浜FMサポーターが「頑張れ!ユ・サンチョル」と記した横断幕を掲げた。
ユ・サンチョル氏はG大阪戦後、「実は私、体の状態が良くないのですが、遠いところから僕のことを応援してくれるんだということを知って、挨拶しなければという思いでここに来て、実際たくさんの力をもらいました」と感謝の弁を述べると、闘病生活について「私は絶対に諦めません」と力強く口にすると、スタンドから大きな拍手が送られた。
サポーターはスタジアム全体に響くユ・サンチョル氏の盛大なコールを合唱し続けたが、この場面に韓国メディアも反応。スポーツ・芸能ニュースサイト「OSEN」は「ユ・サンチョルのスピーチが終わるとサポーターは一斉に『ユ・サンチョル! ユ・サンチョル!』と叫び、新たな力を吹き込んだ」と伝えている。
また、韓国メディア「スポータル・コリア」も「ユ・サンチョルは横浜FMファンの愛と応援に大きな感銘を受けた」と綴っている。今後も闘病生活が続くユ・サンチョル氏だが、国境を越えたエールは、間違いなく励みとなったはずだ。
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(FOOTBALL ZONE編集部)