名将ベンゲル、オフサイドのルール変更を提言 「鼻が前に出ているからといって…」

元アーセナル監督のアーセン・ベンゲル氏【写真:Getty Images】
元アーセナル監督のアーセン・ベンゲル氏【写真:Getty Images】

攻撃側から見てのオフサイド・ルールの緩和を主張「議論することを恐れてはならない」

 アーセナルで長年にわたって指揮を執った名将アーセン・ベンゲル氏が、オフサイド・ルールの変更について私案を語った。英公共放送「BBC」が報じている。

 ベンゲル氏は現在、国際サッカー連盟(FIFA)のグローバル・デベロップ部門のチーフを務めている。そのベンゲル氏は、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の導入以来、プレミアリーグなどを中心にいわゆる「センチメートル・オフサイド」とも呼ばれる、あまりにも些細なオフサイドの反則が頻発していることに対して意見を語った。

「オフサイド・ルールには変更の余地がある。鼻が前に出ているからといってオフサイドを取るべきだとは思わない」

 現行ルールでは、オフサイドラインから腕や手を除く体の一部分がわずかでも前に出ていれば、オフサイドポジションにいる選手だと見なされる。多くの場合、そのラインは守備側の後ろから2人目の選手の体のうち、最もゴールに近い位置ということになる。

 ベンゲル氏は「ゴールが認められる体の一部分がオフサイドライン上に残っているなら、その選手はオンサイドと見なされるべきだ」と言及。攻撃側から見てのオフサイド・ルールの緩和を求めた。

 サッカーのルールを制定する国際サッカー評議会(IFAB)は今月29日にアイルランドのベルファストで年次総会を行う。ベンゲル氏は技術委員として出席する予定だが、IFABは「ルール変更について新たに議論される項目はない」と話しているという。

「私の目的は、FIFAと同様にゲームを改善する方法を継続的に考えること。公の場で議論することを恐れてはならない」

 21日に湘南ベルマーレと浦和レッズの一戦で開幕する今季のJ1から、VARが導入される。「ミリメートル単位のオフサイドは探しにいかない」方針とされているが、国際的にもVAR導入で白黒が非常にはっきりとするようになったオフサイドは、新たな議論が発生しそうな気配を見せている。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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