英代表DFマグワイア、“股間キック”お咎めなしに元マンU主将糾弾 「間違いなく退場」
背後から押されたマグワイアがチェルシーFWバチュアイに“報復キック”!?
マンチェスター・ユナイテッドのイングランド代表DFハリー・マグワイアは、現地時間17日に行われたプレミアリーグ第26節チェルシー戦(2-0)のワンプレーが波紋を呼んでいる。クラブOBの元アイルランド代表MFロイ・キーン氏も「ラッキーボーイだ」と退場処分に値する内容だったと主張している。
試合は前半45分にフランス代表FWアンソニー・マルシアル、後半21分にマグワイアがゴールを決め、ユナイテッドが敵地でチェルシーを下した。一方で、スコアが動く前の前半21分、議論を呼ぶシーンが発生した。
相手が最終ラインから縦パスを入れたところを、回り込んでクリアしようと試みたユナイテッドのマグワイアは、競り合ったチェルシーFWミシー・バチュアイに背後から押されてタッチライン外へ転倒。直後にバチュアイに正対し、右足を上げて相手の股間付近を蹴り上げた。
不意打ちを食らったバチュアイは苦悶の表情を浮かべ、しばらく起き上がることができず。一連のプレーはチェルシーのベンチ前で起こったため、チェルシーのスタッフはアンソニー・テイラー主審に抗議したが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)は「ノーレッドカード:暴力行為なし」と判断を下して、警告も出ないままプレーは続行された。
英ラジオ局「talkSPORT」は、英衛星放送「スカイ・スポーツ」で解説を務めたキーン氏と元イングランド代表DFジェイミー・キャラガー氏が、マグワイアが一発退場になるべきだったと主張したことを伝えている。
かつてユナイテッドの主将を務めたキーン氏は、「彼はラッキーボーイだ。彼のパーソナリティーで、冷静だからかもしれないが、間違いなく退場だ」とマグワイアについて言及。キャラガー氏も「ああ、俺もレッドカードだと思う。審判は見ることができなかった。VARがそう判定すべきだった。人々を苛立たせるのは矛盾だ。他の人間が(VARを)使ったとしてもそれは消えない。それにしても、ハリー・マグワイアはラッキーボーイだ」と同調したという。
マグワイアは試合後のインタビューで、バチュアイが自分の上に落下してくると思い、とっさに足を伸ばしただけで、暴力的な意図はなかったと語っている。マグワイアのプレーそのもの以上に、VARの活用法についてさらに議論を呼びそうだ。