“壊滅的”なマジョルカと不遇の久保建英 現地記者が持論「彼に対してもっと我慢強く…」
【スペイン発コラム】最下位エスパニョールに敗れ降格圏転落…久保はリーグ4戦連続の先発落ち
スペイン1部のマジョルカは9日に行われたリーガ・エスパニョーラ第23節で、今季まだ1勝もしていない苦手なアウェーゲームでエスパニョールと対戦した。
前節バジャドリード戦に0-1で敗れたマジョルカは2連敗となり、勝ち点を「18」から伸ばせなかったが、他の下位チームが躓いたことにより降格圏ギリギリの17位を辛うじてキープしていた。対するエスパニョールも、前節グラナダに1-2と逆転負け。勝ち点「15」のまま最下位に沈んでいた。
今回の“残留争い直接対決”を前に、より燃えていたのがホームのエスパニョールだ。勝ち点3差のライバルとの大一番へ向けた意気込みは非常に強く、クラブ会員の同伴者に対してはチケットを5ユーロ(約600円)という格安で販売。そのため、わずか40時間で完売していた。
また今回の対戦は、今季のアウェーゲーム未勝利のマジョルカ、ホームゲームで一度も勝利のないエスパニョールが激突するという意味でも注目を集めていた。
バルセロナを本拠地とするエスパニョール戦との一戦は、現地時間12時にキックオフ。気温13度とやや寒いなか、エスパニョールサポーターは試合前にコレオグラフィーを作り、選手たちを迎え入れた。
ビセンテ・モレノ監督はバジャドリード戦の4-4-2からシステムを4-2-3-1に変更。DFジョアン・サストレとFWクチョ・エルナンデスに代え、MFアレハンドロ・ポソとMFアレイシュ・フェバスを先発で起用し、日本代表MF久保建英はリーグ戦4試合連続のベンチスタートとなった。
試合はマジョルカがボールをキープし、エスパニョールがカウンターを狙うという展開で時計の針が進んでいったが、両チームにゴールは生まれなかった。
久保は後半最初にウォーミングアップを開始するも、エスパニョールは後半13分、今冬の移籍市場で加入したFWラウール・デ・トマスが公式戦5試合連続ゴールを記録した。
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。