琉球MF小野、ショートパス主体のサッカーでJ1昇格に意欲 「笑っていられるように…」
浦和のプレスをかいくぐりながら、ビルドアップして敵陣に侵入するなど存在感
FC琉球の元日本代表MF小野伸二は、9日に沖縄県で行われた古巣・浦和レッズとのトレーニングマッチに出場し、約65分間プレーした。45分×4本の形式でトータル1-4と敗れたものの、「チームにとって貴重な経験。全体でJ1を目指したい」と新シーズンに意欲を見せた。
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小野は1998年に清水商業高(現・清水桜が丘高)から浦和に入団したのがプロキャリアのスタート。その後、海外移籍を経て浦和に復帰するとJ1優勝やAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝を経験し、再び海外へ。その後、国内の複数クラブを経て現在は琉球でプレーしている。
小野は、浦和のプレスをかいくぐりながらビルドアップして敵陣に侵入していく姿を多く見せていた。その時間帯について、本人も「プレッシャーのなかでも下からしっかりとつないでいくことができた。狭いところでもスペースを作って見つけながらつなぐ姿勢が出てきている」とコメント。ショートパス主体で崩していくスタイルに手応えを得ている。
自身のコンディションについても「今のところ怪我なく、すべてのトレーニングをすることができているし、良い状態を保てている」と、順調さをうかがわせた。そして、「こうやってJ1の強豪チームと戦えるのは、チームにとって貴重な経験。全体でJ1を目指して、シーズンが終わった時に笑っていられるようにしたい」と、目標にJ1昇格を掲げている。
一方で古巣の浦和は今季から新システムの4-4-2を導入している段階だが、対戦を通して小野は「1人1人の技術が間違いなく高いというのは今日も対戦して感じたこと。システムが変わればやり方も変わるけど、経験のある選手たちなので良いチームができ上がっていくと思う」と古巣の印象を語った。
GKまでボールが下がれば、センターバックの間まで下がってビルドアップに参加し、中盤では確かな技術で相手の間でボールを受けながら正確なワンタッチで展開を作っていくプレーは健在。日本の最南端からJ1を目指すなかで、新シーズンは小野が輝きを放つ光景を何度も見ることができそうだ。
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(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)