昨季MVPの仲川輝人、ゼロックス杯での「一番の課題」に猛省 「それしかない」
神戸との一戦で数度の決定機を迎えるも、決め切ることができず
Jリーグのシーズン開幕を告げるフジゼロックススーパーカップが8日、埼玉スタジアムで行われ、昨季のJ1優勝チームである横浜F・マリノスと天皇杯優勝チームのヴィッセル神戸が対戦。PK戦を制した神戸がタイトルを手にしたなか、昨季MVPを受賞した横浜FMの日本代表FW仲川輝人は「今日みたいに外していることが一番の課題」と語り、さらなる質の向上を誓っている。
試合は互いに点を取り合うシーソーゲームとなり、計6ゴールが生まれる乱打戦に。3-3で90分を終え、規定によりPK戦に突入した。PK戦では2人目までは全員が成功したが、そこからは両チーム合わせて9人が連続で失敗する展開となり、最後は神戸の7人目となった日本代表MF山口蛍が成功し、試合を決めた。
今季最初の公式戦で敗れる形となった横浜FMは、ミスから失点を重ねるなど、まだチームが仕上がっていない印象が強く、アンジェ・ポステコグルー監督も「プレシーズンのような試合だった」と評している。一方、昨季のJ1で得点王とMVPをダブル受賞した仲川は複数の決定機で決め切れず、自身のプレーを猛省。「決めなきゃダメですし、それしかないですね」として、次のように続けた。
「自分が決めればいいこと。そこだけだと思います。(昨季MVPのプレッシャーも?)プレッシャーは別にないですね。むしろ自分にプレッシャーを掛けていくほうなので、今日みたいに外していることが一番の課題だと思います。もっとエゴというか、貪欲にならないと、得点王にもなれない。チャンスで外しているシーンを確実に決められるように、質を高めていければいいと思います」
大学時代から周囲の期待を受けながら、大きな負傷などの逆境も経験してきた仲川。苦難を乗り越えて昨季は輝かしいシーズンを送っただけに、「まだまだこれから」と前を向く言葉には説得力がある。より貪欲に、質を高く。チームとしても個人としても警戒されるシーズンなのは間違いないが、“包囲網”をも打ち破り、再びゴールを量産したい。